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大坂なおみ 前年は出産、病院のベットで見た聖地での6年ぶり勝利「夢みたい」全仏で取り戻した自信

スポニチアネックス 2024年7月3日 3時1分

 ◇テニス ウインブルドン選手権第1日 女子シングルス1回戦 大坂2-1パリ(2024年7月1日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)

 今季4大大会第3戦が開幕し、女子シングルス1回戦で世界113位の大坂なおみ(26=フリー)が世界53位のディアヌ・パリ(21=フランス)に6―1、1―6、6―4で競り勝った。5年ぶり出場で、6年ぶりの勝利。世界94位の日比野菜緒(29=ブラス)は世界33位のエリーズ・メルテンス(28=ベルギー)に敗戦。男子シングルス1回戦は前回覇者で第3シードのカルロス・アルカラス(21=スペイン)が順当に勝ち上がった。

 粘った。勝負の最終第3セット。主催者推薦で出場する大坂はミスを重ねて第1ゲームをいきなりブレークされた。第2ゲームでブレークバックに成功したが、第3ゲームで再びリードを許す。苦しい展開となったが、終盤に底力を発揮した。正確なストロークを取り戻して第5ゲームから3ゲームを連取。前哨戦で4強入りした21歳を1時間32分で退け「楽しめたと言えればいいのだけど…。タイブレークにならなくて良かった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 出産明けで、今季から復帰。5月26日開幕の全仏オープン2回戦で、大会3連覇を達成した世界女王のシフィオンテク(ポーランド)を相手にマッチポイントを握る激戦を演じた。「あの試合のおかげで、自分はあのレベルでプレーができると気付くことができた」。自信を取り戻し、6月のリベマ・オープンでは芝の大会で6年ぶりに8強進出。試合を重ねるごとに調子を上げてきた。

 昨年7月2日に娘シャイちゃんを出産した。病院のベッドで見ていた大会に5年ぶりに出場して白星を手にし「夢みたい」と感慨深げ。「自分の人生で大切なものを娘に見せたい」と現役を続ける最大のモチベーションでもある長女に贈る白星にもなった。「浮き沈みのある試合だったけど、多くのことを学べた」。既に2大会連続2度目の出場となるパリ五輪代表に内定。格式高い伝統のウィンブルドンで勝利を重ねた先に、花の都での躍進がある。

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