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DeNA・度会 無双!球宴へ猛アピール3安打3打点 元“同僚”ヤクルト吉村撃ち

スポニチアネックス 2024年7月3日 5時33分

 ◇セ・リーグ DeNA6-4ヤクルト(2024年7月2日 横浜)

 相手は5学年年上だが、DeNAのドラフト1位・度会はヤクルト先発・吉村を「貢司郎」と下の名前で呼び捨てにする。まさに「仲間」だからだ。敵から味方、そして再び敵へ。かつての「チームメート」に痛烈な一撃を見舞ったのは2回だった。2死満塁から左翼線へ、先制の2点二塁打を運んだ。

 「必死に食らいついた。気持ちのヒットでした」。初回1死では中前打を放ち、さらに4回1死一、二塁でも右前適時打。3打席連続安打で今季7度目の猛打賞とし、大好きな先輩を見事攻略した。

 「連絡も頻繁に取るし、一緒に戦った仲のいい仲間という感じです。楽しく対決できました」。度会はENEOS、吉村は東芝出身。ともに神奈川の強豪として社会人時代はしのぎを削った。一方で21年都市対抗野球では吉村が補強選手としてENEOSに加わり、良き仲間として戦った。忘れられない思い出もある。午前1時ごろ、度会がトイレに行こうとすると、ウエートルームから「カチン、カチン」と音が聞こえた。深夜に練習していたのは吉村だった。この瞬間、「自分もああいう選手になりたい」と心に誓ったという。

 4月13日の初対戦では3打数1安打。この日の試合前には「よろしく」とあいさつし、3安打3打点と攻略した。これで2軍での再調整から復帰して14試合連続出塁と好調ぶりは止まらない。この日発表された球宴ファン投票ではセ・リーグ外野手部門で6位。まだ監督推薦などで出場の可能性は残されており「やってみたい舞台。凄く行きたいです」と出場を熱望した。

 1年目からの球宴出場へ、最高のアピールとなった。同期の石田裕の前回2勝目に続き、3勝目も決勝打でアシストした。貯金3として首位・広島に2ゲーム差に迫った。「一日一日、目の前のチームを倒せばゲーム差は縮まっていくと思う」。度会のバットは、間違いなくチームに力を与えている。(鈴木 勝巳)

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