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ドジャース 17年以降、先発有望株10人が在籍期間45%以上でIL入り 損失期間は実に計1700日

スポニチアネックス 2024年7月3日 8時38分

 ドジャースが4年連続となるトレードデッドラインで先発投手補強を必要としている内情について、地元・ロサンゼルスタイムズ紙のジャック・ハリス記者が詳細を報じている。

 ドジャース先発陣は故障者が相次いでいる。山本由伸は6月に右肩腱板損傷で離脱、復帰時期は未定。エメ・シーハンは5月にトミー・ジョン手術を受け、ウォーカー・ビューラーも同じ手術からの復帰に遅れが出て1勝にとどまっている。通算210勝のレジェンド、クレイトン・カーショーはオフに行った肩の手術からのリハビリを中断し、ダスティン・メイは昨夏に行った肘の手術からのトレーニング、リハビリを続けている。

 ここ数年、ド軍先発陣は万全の状態でシーズンを迎えられていない。21年はカーショーとメイの2人が肘のケガでシーズンを終え、トレバー・バウアーは性的暴行の疑いでチームを離れた。22年はビューラーが2度目のトミー・ジョン手術を受け、トニー・ゴンソリンは前腕の損傷から回復できず。23年はメイとゴンソリンが肘、カーショーが肩の手術を受けた。開幕投手のフリオ・ウリアスは太もも裏のケガでシーズンの大部分を欠場し、その後家庭内暴力の疑いで逮捕された。

 21年以降、ドジャースの先発投手でシーズン25試合以上の登板を果たしたのはわずか3人で計4度。21年のビューラーとウリアス、22年のウリアスとタイラー・アンダーソンだ。過去5年間で、ドジャースの投手でトミー・ジョン手術を受けたのは7人。これはリーグの上位3分の1にランクされる。

 さらに17年以降、チームがMLBに送り出した10人の先発投手有望株たちは、ドジャースでのメジャー在籍期間中、45%以上を負傷者リストで過ごしている。ビューラー、メイ、ゴンソリン、シーハン、ライアン・ペピオ、ミッチ・ホワイト、マイケル・グローブ、ボビー・ミラー、ギャビン・ストーン、カイル・ハートといった面々だ。ケガによる合計損失は1700日にも及ぶ。

 編成本部長のアンドリュー・フリードマンは「いろいろな要因が絡んでおり、スポーツ全体のトレンドを反映している。投手がより速い球を投げ、ブレーキングボールの高い回転率を追い求めることによって身体が限界に近付いている。そして何よりも問題なのはケガが多すぎることだ」と嘆く。

 ドジャースは投手のケガは「想定内」としている。フリードマンは「起こることを前提にして、それに耐えられるだけの選手層の厚さを持たねばならない」と言う。先発陣の安定を求めてオフから準備を進めているが、毎年シーズン中に枚数が足りなくなる。21年はナショナルズと大型トレードをまとめ、マックス・シャーザーを獲得。しかしながらシャーザーは腕の疲労でナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦で投げられなかった。

 22年はビューラーが抜けた穴を埋めることができず、23年はランス・リンを獲得したが、ポストシーズンでカーショーとともに本来の実力を発揮することができなかった。

 現状、獲得のターゲットにホワイトソックスの左腕ギャレット・クロシェットの名前が挙がっているが、売り手市場でホワイトソックス側の要求は大きい。そこでタイガースのジャック・フラハティ、エンゼルスのタイラー・アンダーソンといった名前も出始めている。

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