パリ五輪サッカー日本代表に選出された関西のJリーグクラブに所属するG大阪DF半田陸、C大阪西尾隆矢、京都MF川崎颯太の3選手が3日、大阪市内のホテルで合同会見を行った。
DF西尾はこの日、C大阪での午前中の練習を終え、クラブハウスでメンバー発表の中継を08年北京五輪日本代表のMF香川真司、18年W杯ロシア大会韓国代表のGKキム・ジンヒョンといった世界を知る面々とYouTubeで視聴していたという。関根大輝、半田陸、大畑歩夢……。DFが5人呼ばれても、まだ自身の名前は出ずお通夜のような重い雰囲気が漂っていたというが、最後の最後、6人目で名前を呼ばれた。「正直、空気感、緊張感は今までにないドキドキがあった。メンバーが徐々に呼ばれる中で、自分が呼ばれない不安があった。呼ばれた時は力が少し抜けた。張り詰めた気持ちが安心に変わった。素直に嬉しかったです」と安堵の笑みを浮かべた。
大岩ジャパンの立ち上げから支え続けた、チームの幹を知る男。OA（オーバーエイジ）枠の関係などで招集見送りもささやかれたが、無事に選出された。「僕はネットニュースは見ないようにしているんですが、OAのことは言われていて、もしかしたら呼べないんじゃないかと耳にしていた」と吐露。それでも、選ばれたからには全力で金メダル獲得へ邁進するだけだ。「強豪と戦って、自信もついている。不安は全然ない。不安の声もあるかもしれないですけど、僕たちがゼロで抑えればセンターバックの評価も上がる。逆にチャンス。やってやるぞという気持ちです」と意気込んだ。
4、5月に行われたアジア杯の1次リーグ中国戦では、一発退場を食らい3試合出場停止。リベンジの舞台は整った。アジア杯から帰国後はC大阪で守備だけではなく、ビルドアップでも安定感が増し進境著しい。強靱なフィジカルが持ち味の背番号3が、世界に立ちはだかる。
【C大阪からは五輪“6大会連続”の選出】
海外移籍の直前に所属していた選手も含めるとC大阪からは6大会連続の五輪メンバー選出となる。過去の代表メンバーは以下の通り。
2004年（アテネ）大久保嘉人
2008年（北京）香川真司
2012年（ロンドン）扇原貴宏、山口蛍、清武弘嗣（C大阪→ニュルンベルク）
2016年（リオ）南野拓実（C大阪→ザルツブルク）
2020年（東京）瀬古歩夢
2024年（パリ）西尾隆矢