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ドジャース・大谷 3秒動かず確信27号!イチロー&松井秀に続く日本人3人目500打点

スポニチアネックス 2024年7月4日 1時33分

 ◇ナ・リーグ ドジャース6-5ダイヤモンドバックス(2024年7月2日 ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(29)は2日(日本時間3日)、ダイヤモンドバックス戦の7回に2試合ぶりとなる右中間への27号2ランを放った。3安打2打点でサヨナラ勝ちに貢献。日本選手ではイチロー、松井秀喜に次ぐ3人目のメジャー通算500打点(501)に到達した。12本塁打を放った6月の好調を継続する、7月初戦の一撃。メジャー通算200本塁打にもあと2本に迫った。

 振り戻したバットを体の前でかざしたまま、大谷はロサンゼルスの夜空を見上げた。じっと動かず、確信の3秒仁王立ち。右中間席上段へ消えた132メートルのアーチを見届け、一塁を回ってひと吠えした。1点を追う7回無死一塁、一時は逆転となる27号2ラン。5万2931人が集まった本拠にはMVPコールが響いた。

 「結構、高く上がっていたので。シチュエーションもシチュエーションでしたし、大きく試合が動くところではあった。良い感覚だったと思います」

 初回に左翼線二塁打、5回は中前打し、この一発で今季9度目の3安打。9回1死は空振り三振で自身2度目のサイクル安打は逃したが、3安打2打点でメジャー通算501打点に到達した。イチロー、松井秀喜に次ぐ日本選手3人目の500打点突破。試合も9回サヨナラ勝利で飾り「最後、ああやって逆転できて、チームの集中力も高いなと思った」と充実の表情だった。

 この日は恒例の日本文化を紹介する「ジャパニーズ・ヘリテージ・ナイト」。試合前に和太鼓の演奏が行われ、ファンには日本伝統のデザインの特別ユニホームが配布された。「今日は特別で、なおさら(日本人ファンが)多い印象。打てたこともそうだし、何より勝ったことも良かった」と大谷。母が日本人で沖縄生まれのデーブ・ロバーツ監督も「日本からたくさんの人が集まった中で、彼は大活躍した」と感慨深げだった。「ヘリテージ」は「遺産」の意味もあるが、大谷はもはや日本を飛び越えて世界の宝。指揮官も「何かが起きるだろうと期待すると、必ず起こる。翔平はマイケル・ジョーダンやタイガー・ウッズのような選手。物語のような選手だ」と称えた。

 球団の歴代3位となる月間12本塁打を放つなど、好調だった6月の勢いを継続。2位のオズナ(ブレーブス)に6本差とした本塁打は、再び年間50本ペースに乗せた。日本選手初の3冠王など期待は高まるばかり。「もちろんいい成績を残せたらいいと思っていますけど、実際に自分がどのくらいの数字なのかまだ把握していない。ぱっと思い浮かぶ感じではないかな」。大谷は微動だにしない心で、次の戦いに向かう。(柳原 直之)

 ≪男児の頭に着弾も保護者「大丈夫」≫大谷の27号が、右中間席で観戦していた日本人の子供の頭部に直撃するハプニングがあった。小学校低学年とみられる男児の保護者は「大丈夫と思います」と語り、意識もはっきりしているもよう。患部にアイシングを施し、大事を取って試合中にストレッチャーで球場外に運ばれた。

 ≪「ジャパニーズ・ヘリテージ・ナイト」は得意舞台≫大谷は「ジャパニーズ・ヘリテージ・ナイト」に強い。エンゼルス時代の22年6月15日はドジャースタジアムでのド軍戦で、9回1死から右翼線三塁打し相手先発のノーヒットノーランを阻止。昨年は6月27日の本拠地でのホワイトソックス戦で投打二刀流出場し、7勝目と先発登板試合初の2本塁打を放った。同7月8日の敵地でのド軍戦では32号2ランをマークし、同8月25日の敵地メッツ戦では千賀から右越え二塁打。今季は4月23日のナショナルズ戦で6号ソロを放った。

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