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西武ドラ1・武内 新人開幕5連勝!オール先発左腕は初!地元福岡で「ひと味違う」白星

スポニチアネックス 2024年7月5日 5時31分

 ◇パ・リーグ 西武4―0ソフトバンク(2024年7月4日 みずほペイペイD)

 地元・福岡での初白星の味は格別だ。西武のドラフト1位・武内はお立ち台でスタンドを見渡し「いつもと、ひと味違う気持ちがある。とてもうれしい」と余韻に浸った。

 初めてみずほペイペイドームを訪れたのは小1の時だった。何度も足を運んだ憧れのマウンドに今立っている。ファンクラブに入るほどのソフトバンクファンだった左腕には「特別な思いがある球場」。母と祖父、学生時代のチームメートらが見守る中で、プロ最多の119球を投げ込み、8回4安打無失点でデビューから5連勝。新人の開幕5連勝は15年高木勇人(巨人)以来で、左腕では杉山賢人(西武)以来31年ぶりの快挙となった。

 緩急を使いクリーンアップに仕事をさせなかった。初回2死一塁で主砲・山川をカーブで追い込み、チェンジアップで三ゴロ。2度目の対決となった4回1死一塁はカーブを4球続け、最後は外角直球で空振り三振に仕留め、3打席目はスライダーで左飛と完璧に封じ込んだ。リーグトップ打率・348の近藤からは2三振を奪い「いい打者ですけど、逃げずに攻めの気持ちでいけた」と胸を張った。

 福岡初登板だった5月19日の同戦は、完封を目前にした9回無死一塁で左太腿裏がつって緊急降板。その後、チームは逆転サヨナラ負けを喫した。「あの悔しさを忘れないようにトレーニングしてきた。今度は勝てる投球をしたい」。大関との今季無敗対決を堂々制し、チームとしても今季6戦全敗だった鬼門の福岡で7試合目にして初白星。「親の前で勝利を届けられて、とてもうれしい」と感謝の1勝を届けた。(福井 亮太)

 ≪新人の開幕5連勝以上は9年ぶり≫ルーキーの武内(西)がオール先発で無傷の5連勝。新人の開幕5連勝以上は15年高木勇人(巨)が5連勝して以来9年ぶり。チームでは12年十亀剣(6連勝)以来4人目になる。また、全て先発で開幕5連勝以上は42年藤本英雄(巨=10連勝)、53年小山正明(神=5連勝)、61年村瀬広基(巨=5連勝)、前記高木に次いで5人目。左腕では武内が初めてだ。

 ≪母由利江さん「夢のよう」≫スタンドには武内の母・由利江さん(52)と祖父・秀丸さん(78)が応援に駆けつけた。八幡南での高校時代は特盛りのお弁当を毎日作り、プロ入り後も疲労回復効果がある足枕を若獅子寮に送るなどサポートしてきた由利江さんは「プロ初勝利もうれしかったけど、福岡で勝つ瞬間が見られるのは夢のようです。頑張っている姿を見られてうれしいです」と感慨深げだった。

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