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藤井王位 戦前の渡辺九段評「作戦巧者」的中 渡辺が2手目で角道を開ける 王位戦第1局1日目終了

スポニチアネックス 2024年7月6日 18時54分

 将棋の藤井聡太王位(21)=王将など7冠=に渡辺明九段(40)が挑む第65期王位戦第1局は6日、名古屋市の日本庭園「徳川園」で始まり、午後6時1分に藤井が45手目を封じて1日目が終了した。7日午前9時、同所で2日目が指し継がれる。

 5日の前日会見で、藤井が語った渡辺評「作戦巧者」。対局開始早々、藤井は改めて思い知ることになった。ノータイムで指すことも可能な2手目。振り駒の結果、後手になった渡辺が1分を費やして飛先の歩を突かず、角道を開けた。

 居飛車党の渡辺にとっては、昨年9月の銀河戦決勝トーナメントの丸山忠久九段戦以来10カ月ぶりで、後手番での準備の作戦と受け取れた。そして8手目まで振り飛車を匂わせる異例の立ち上がり。封じ手の局面は、お互いに飛先の歩を伸ばし、相居飛車ではあるが藤井飛車は右四間へ旋回。王型は藤井が左美濃、渡辺は高美濃の1段目の金が2段目へ上がって雁木(がんぎ)に似た構え。日本将棋連盟が運営する棋譜中継は戦型を「その他」とする、相手の出方を探りながらの手将棋に進んだ。

 藤井は連続5期による永世王位の資格獲得、渡辺は初の王位がかかるシリーズ。藤井は今月1日の棋聖戦第3局で永世棋聖を手にしたのに続く、2つ目の永世称号獲得を目指す。

 両者の対戦は昨年6月、藤井が4勝1敗で奪取した名人戦以来1年1カ月ぶり。対戦成績は藤井の20勝4敗、過去5度のタイトル戦は藤井の5戦全勝という数字が信じられない、不穏な立ち上がりとなった。

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