◇明治安田J1第22節 新潟3―4鳥栖(2024年7月6日 デンカS)
新潟は上り調子が裏目に出た。町田や鹿島といった上位陣からも勝ち点を積み重ね、無敗で終えた6月のいい雰囲気から隙が生まれ、今季最多タイの4失点で敗れた。試合後、松橋監督は「ゲームの内容に関しては、僕も含め甘さがある。ここまでいい感じにきている。そういう何かに寄りかかっていたのかなと言わざるを得ない内容だった」と残念そうに語った。
前半13分に先制されたが、谷口の今季7得点目ですぐさま同点に追い付いた。しかしそこからリズムに乗れない。ビルドアップでミスで起き、いつものように前進ができない。「本当にボールに関与していない」とMF長谷川元が言うように、前線の動き出しにもパスが出ず、間延びする場面も多かった。
後半はサイドバックやサイドハーフが立ち位置を変えて前進を図ろうとしたが、立ち上がりに2点を追加され、プランは崩れた。
ハンドで取り消されたものの、前半アディショナルタイムにもCKからネットを揺らされた。試合を通して流れが悪い時に守備で耐えられなかったのが痛い。MF島田はチーム全体の雰囲気に緩みがあったと認める。
「6月をいい形で終えることができて、ここからというところで(鳥栖戦まで)1週間空いた中で、どこか隙があった。あまりにも失点の仕方、時間帯が良くなかった」
リーグ戦は6戦ぶりの黒星。17位鳥栖との直接対決で勝ち点差を広げ、下位を引き離す好機だった。逆に勝ち点差は5から2に縮められ、降格圏の18位の湘南とも6となった。
3得点した攻撃面は15試合連続得点となり、勢いは続いている。3点目を決めた藤原は「これまでやってきて、1点差くらいなら終盤に押し込んだ状態をつくって追い付いたり、逆転したりというのがある。どれだけ失点を減らせるかが勝ち点を取るには課題」と強い口調で言う。我慢強く戦う力を身につけるしかない。