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経済ジャーナリスト 円安加速に「グローバルな輸出企業はもの凄く儲かっていますが、多くの中小企業は…」

スポニチアネックス 2024年7月7日 11時5分

 経済ジャーナリストの後藤達也氏が7日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。3日の東京外国為替市場の円相場が対ドルで下落し、一時1ドル=161円94銭を付けて162円に迫り、1986年12月以来、37年半ぶりの円安ドル高水準を更新したことに言及した。

 日米で大きく広がった金利差を意識したドル買い円売りが広がったもので、米雇用情勢が堅調で、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを急がないとの見方が改めて注目された。日経平均株価の上昇で、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも円売りにつながった。

 今週の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=160~163円程度で推移しそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)の議長発言や米国の政治情勢を意識した展開が見込まれる。

 番組では、円安による輸入牛肉の価格高騰の影響で、焼き肉店の倒産係数が過去最多ペースで増えていることを伝えた。

 後藤氏は、「食料とかエネルギーというものは輸入に頼っている場合が非常に強いですし、今も円安というのは、おそらく3カ月とか6カ月後に小売価格とかに波及してくると思う。一方で、なかなか賃金は上がっているとはいえ、そこまで力強くはないので、そうすると小売店は厳しい状況が続いていくでしょうね」と指摘。

 そのうえで、「一部の、例えばトヨタをはじめとしたグローバルな輸出企業はもの凄く儲かっていますが、多くの中小企業は海外にお客さんがいるわけではないので、その点ではコストが上がって販売価格に転嫁できないという状況が今年後半に増えてくるかと思いますね」と自身の見解を述べた。

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