将棋の藤井聡太王位(21)=王将など7冠=に渡辺明九段(40)が挑む第65期王位戦第1局は7日午前9時、名古屋市の日本庭園「徳川園」で2日目が指し継がれ、先手・藤井が1日目に封じた45手目は4筋から2筋への飛車の再旋回だった。
続く46手目、2分の考慮で渡辺は封じ手前に初形へ戻った角を再び3段目に上がった。後手番だけに千日手OKの姿勢。対して藤井は38分の考慮で3段目の角を中央へ深く引いた。
その後、午後0時半からの昼食休憩までに58手まで進み、藤井は美濃囲いから雁木(がんぎ)への組み替え、渡辺は王を7筋まで進め、右王をしっかり金銀で囲った。
渡辺は52手目で飛車を5筋へ動かした後、54手目でさらに8筋へ戻し、1人千日手状態。自陣を崩さないよう指し手を重ね、藤井からの無理攻めを誘う作戦だ。本格的な開戦は2日目午前まで起こらないスロー進行になった。
午前10時のおやつは両者「葵フルーツバターサンド」、昼食は藤井が三河湾“海の幸”海鮮丼、渡辺は知多牛のステーキ重(ご飯少なめ、サラダとフルーツなし)。持ち時間8時間から藤井が5時間42分、渡辺は5時間14分消費した。