◇明治安田J1リーグ第22節 京都2―1福岡(2024年7月7日 ベスト電器スタジアム)
劇的な幕切れで、京都が今季初の2連勝を手にした。「なんで走っていたのか分からないけど…皆のおかげです」。自身初得点が決勝点となったDF宮本優太は無我夢中の一発だったと振り返った。
1―1の後半54分だった。パリ五輪代表MF川崎颯太の縦パスをFW平賀大空が収めて、エリア内に走り込んだ宮本にパス。宮本はダイレクトに右足を振り抜き、ネット右隅に流し込んだ。目安のアディショナルタイムは8分。正真正銘のラストプレーだった。
地獄から天国へと舞い戻った。1点リードの後半48分、左からのクロスに対応できずに福岡DF田代の同点ヘッドを許した。競り負けたのは宮本だった。「僕のマークから失点した。でも全員が諦めない姿勢を持ってくれた。やられた分はやり返そうと思った」。折れない気持ちが、最後の最後に結実した。
パリ五輪へ挑む主将の川崎にとっては、次戦の浦和戦が国内ラストマッチ。チーム全員で3連勝を手にし、最高の形で主将を送り出す。