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井岡一翔 リングを降り家族と抱擁…長渕剛には抱き締められる 控室では涙流す 壮絶打ち合い判定負け陥落

スポニチアネックス 2024年7月7日 21時41分

 ◇WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦(2024年7月7日 東京・両国国技館)

 WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(35=志成)がIBF世界同級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)との2団体王座統一戦に0―3の判定で敗れ、12年6月のミニマム級以来のベルト統一に失敗した。18年大みそか以来の黒星で、キャリア終盤で手痛い黒星を喫した。

 判定はフルマークの120―108を始め、116―112、117―111とマルティネスの完勝だった。歓喜の涙を流す相手を横目に、顔をタオルにうずめた後に陣営の仲間とハグをした井岡は、リングを降りた後、まずは家族の元へ。抱擁を交わし一言二言、言葉を交わした。そして、リングサイドで激闘を見守った歌手の長渕剛(67)を見つけると、ガッチリと握手。長渕に抱き寄せられ顔を胸にうずめた。その後もファンや関係者と握手しながら頭を下げて回った。

 進退を懸ける覚悟で臨んだ七夕決戦。35歳の井岡が健在を証明することはできなかった。初回から前に圧をかけてくるマルティネスに対し、井岡は左ボディーを当てた。井岡はアウトボクシングではなく、カウンターを狙う展開で応戦。3回には相手の右に対して、井岡の足が止まる場面もあるなど、相手の手数の多さが目立った。

 中盤以降もマルティネスの手数が上回り、井岡は最後まで流れをつかむことはできなかった。終盤は井岡もリスクを背負って前に出たが、マルティネスのディフェンス能力も高かった。

 控室で井岡は関係者と言葉を交わし涙。子供を抱いて「ありがとうございました」とあいさつした。

 今後については「今は今日に全てをかけてきて、この日に懸けてきた思いってのが結果として出なかった悔しさだったり、徐々に時間とともに受け入れるとともに、自分がこの先また人生でどういうふうに戦っていくか考えないといけないですし、終わったばかりなのでそこまでは考えられてはいないです。今はもう本当にゆっくりしたいですね」と語った。

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