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徳之島 「圧巻」ノーノー継投で初戦突破 4回7Kの長尾「このまま流れに乗って」

スポニチアネックス 2024年7月10日 6時32分

 ◇第106回全国高校野球選手権鹿児島大会 1回戦 徳之島7ー0吹上(8回コールド)(2024年7月9日 鴨池市民)

 春夏通じて初の甲子園を目指す徳之島は7―0の8回コールドで吹上に勝利した。参考記録ながら住田悠(3年)、長尾涼(1年)の継投でノーヒットノーランを達成。長尾は公式戦初登板で4回打者12人に7三振を奪う快投だった。

 うだるような暑さに負けない徳之島の快投リレーだった。8回コールド勝ちで参考記録ながらノーヒットノーランを達成。公式戦初登板で圧巻のピッチングだったのは“涼”の名を持つ背番号15の1年生・長尾だ。「いいスタートが切れた。このまま流れに乗って次の試合も挑んでいきたい」と頼もしい。

 先発した3年生右腕の住田が3四死球と制球にやや苦しみながら4回無失点。そんな先輩から「緊張せずにいつもの涼らしい投球をしてほしい」と送り出され5回からマウンドへ。最速131キロを記録した直球が切れていた。5回1死から回またぎの3連続、7回1死から回またぎの4連続など7三振を奪った。「ストレートしか投げていない。いいバランスで投げられた」と長尾。地頭所真人監督は「彼の存在は大きい。バックの守備も良かった」と評価する。

 世界一のエキスを力にした。徳之島では毎年1月にソフトバンクの近藤が自主トレを張っている。昨年のWBCで世界一に貢献し、シーズンでは本塁打王、打点王の2冠に輝いたバットマンの練習を徳之島の選手は見学に行った。長尾は「とても迫力があった」と話し、同じ左打者だけに「お手本になるようなスイングだった。きれいにセンターを意識して練習していた」と目に焼きついている。

 茨城県出身だが幼稚園の頃に徳之島に移住したという長尾。ほかの選択肢もあったが小学校の頃からプレーしてきた仲間が多い徳之島に残った。すべては「島から甲子園に行きたい」という夢をかなえるため。熱い夏にする。 (杉浦 友樹)

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