◇第106回全国高校野球選手権鹿児島大会 1回戦 鹿児島実7ー4大島(2024年7月9日 鴨池市民)
この夏初登板は少しほろ苦さが残った。
鹿児島実の最速151キロ右腕でプロ注目の井上剣也(3年)は9球団のスカウトが見つめる中で先発。6回に一時逆転を許すなど8回2/3で7安打4失点。「自分が足を引っ張ったんですけど、バッターがカバーしてくれて救われた」と逆転勝ちした打線に感謝していた。
序盤から直球は最速149キロをマーク。ほとんどが140キロ台前半を並べ5回までは1安打投球だった。6回は先頭に四球を出して3本の適時打を浴びて一時は逆転を許した。変化球がうまく決まらず5四死球と制球に課題を残し「リリースが安定していなかった」と渋い表情だった。
それでも2年前の決勝の再戦を制したことは大きい。視察した中日の三瀬スカウトは「体ができてくれば、もっとスピードが出ると思う」と将来性を評価していた。