男子ゴルフのセガサミー・カップはあす11日に北海道のザ・ノースカントリーGC(7178ヤード、パー72)で開幕する。
米ツアーで通算3勝を挙げている丸山茂樹の長男・奨王(24=フリー)は主催者推薦で今季のレギュラーツアー初試合に挑む。
「今年から新しいスイングを習っていて、まだ半分も出来ていないんですが、その中で自分が出来ることを頑張ろうと思っています」
22年にプロ転向し3年目。これまで国内ツアーは5試合に出場。23年のゴルフパートナーPRO―AMで予選通過を果たしたものの、それ以外は思うような結果を残せなかった。
そのため自分のゴルフを見つめ直し、1月から堀尾研仁コーチの指導でスイング改造に取り組み始めた。
「自分のウイークポイントが元々アイアンショット。昨年もショットが荒れて結果が良くなかった。長年ゴルフをやっている中で、染みついた悪い癖を基礎からまたやり直す感じです」
1月から3月まではインドア練習場でスイング作りに専念。コースを回るようになったのは、春になってからだった。
「アドレス、トップ、ダウンスイング、フォロースルー、体重移動、体の使い方、もう全部大きく変えています。眠れないくらい悩む日もありますし、考えたくなくても考える日があります。でも、怖がってやらずに、ヘタなまま終わってもしょうがないと思ってやっています。メンタル的にも辛いですけど、後でやっておけば良かったと後悔したくないですから」と不退転の決意でチャレンジを続けている。
父の丸山からも「やってみないと分からないんじゃないか」と背中を押されたという。
目指すスイングの完成形はまだおぼろげだが、それでも確実に良化の兆しはある。以前は左手首の痛みに悩まされ、20年に手術を受けた。それでも、しばらく痛みがありリストバンドを外せなかったが、リハビリやスイング改造の効果もあり、今はリストバンドがなくても大丈夫になった。
今大会はデビュー年から3年連続の出場となる。スイング改造中とはいえ、それを言い訳の理由にするつもりはない。
「ゴルフは総合的なものなので(ショットが不安でも)パットやアプローチなど他のものでカバーできる。せっかくチャンスをいただいているので、予選を通って恩返しをしたい」と意気込みを語っていた。