◇セ・リーグ 巨人―広島(2024年7月10日 マツダ)
巨人の岸田行倫捕手(27)が10日の広島戦(マツダ)で6番に入って先発出場。2回の第1打席で適時二塁打を放ち、チームに2試合ぶりとなる先制点をもたらした。
0―0で迎えた2回、相手先発右腕・九里から先頭の大城卓が右中間二塁打を放って出塁。続いて打席へ入った岸田は九里が3ボール1ストライクから投じた5球目、低めチェンジアップを右中間に弾き返した。
岸田は5日のヤクルト戦(神宮)でダメ押しの3号3ランを含む3安打6打点の大活躍。この日の先制二塁打でそこから4試合連続安打とし、打点はその6打点以来3試合ぶりとなった。
だが、好調な滑り出しとなった一戦も1―1で迎えた4回表の攻撃中に雨が激しくなり、中断の末にノーゲーム。岸田の二塁打も打点も幻となった。
試合後、岸田は「なんとか、右方向に、最低でもゴロを打とうという気持ちで入ったんで、結果的にタイムリーになって良かったと思います」とまずはコメント。
試合前から雨が降っており、早く得点がほしい場面だったが、「自分のなかで状況を整理して立てた打席だったので、ああいう打席を増やしていけたらいいなと思います」と冷静に振り返った。
ベンチを温めることが多かった昨季までと違い、現在は正捕手に一番近い場所にいる。
「数多く試合に出させてもらっているなかで、今までは、今もそうなんですけど、ああいう場面でもヒットほしいというか、自分の結果、ヒットというのを、一番最優先で考えていたんですけど。ああいう場面で最低でもセカンドゴロ、ファーストゴロっていう、気持ちの余裕というか。そういうのは少しずつ」。
幻には終わったものの、4試合連続安打と好調をキープ。「調子とかそういうのは、あんまり関係ないというか。とりあえず1打席1打席を必死にやっていこうと思っています」。明るい性格で、かつては“円陣番長”として試合前の声だし役が最大の見せ場となっていたが、今季は大きく飛躍。攻守で結果を残し続けている。