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阪神・野口 奥川撃ちで4連勝! 2位浮上で首位・巨人に0.5差「何とかしようという気持ちが強かった」

スポニチアネックス 2024年7月11日 5時17分

 ◇セ・リーグ 阪神4ー1ヤクルト(2024年7月10日 甲子園)

 阪神は10日のヤクルト戦(甲子園)に4―1で勝利し、今季2度目の4連勝を飾った。「6番・右翼」でプロ初スタメンの野口恭佑外野手(23)が、1点を追う4回に値千金の同点打を放つなど、プロ初タイムリーを含む2打点と躍動した。4試合連続の逆転勝利で貯金4としたチームは、3カード連続の勝ち越しで2位に浮上。首位・巨人に0・5差と肉薄した。

 値千金の一撃が、甲子園の芝生で跳ねた。1点を追う4回2死二塁。野口が、奥川が投じた148キロ直球を中前へはじき返し、二走・大山を本塁へと迎え入れた。記念すべきプロ初適時打で、試合を振り出しに戻した。

 「追い込まれるまではゾーンを上げることを意識していた。追い込まれてからは何とかしようという気持ちが強かった。それがいい結果に結びついた」

 求められる役割を忠実に遂行もした。2―1の6回1死一、三塁だ。「二遊間が下がっている」。冷静に相手内野陣の守備位置を把握し、高いバウンドの遊ゴロを放った。この日2打点目。ポイントゲッターの役割を担った。育成出身選手の初スタメン試合での打点は、球団初となった。

 試合の中で反省を生かした。「1打席目はちょっと緊張もあったが、次は同じことを繰り返さないよう、どう打つかを考えて修正できた」。1点を追う2回無死二塁では硬さもあり、空振り三振に倒れていた。すぐに反省して頭を切り替え、結果へとつなげた。

 今季テーマは「力任せにしない」――。趣味に「筋トレ」と公言するほどだが、2年目はウエートトレよりもスムーズに体を動かすための「連動性」を重視し、進化を図った。だがシーズンが始まると「力任せ」に逆戻りし、不振に陥った。そこで6月に改めて今季テーマに立ち返ると、調子が上向いた。1軍昇格を勝ち取り、そして今がある。

 1軍で戦うための意識の変化は、食事にも表れた。森下ら同期4人の中でもNo・1というほどの大食漢が、好きなものを好きなだけ食べる食事スタイルから卒業。球団の栄養士を務める吉谷佳代さんによれば、「体を絞るために、どんぶり1杯分くらいのサラダをずっと食べています」という。さらに、体づくりのために、180ミリリットル瓶換算で4~5本分の牛乳やヨーグルトを毎日摂取。1軍で戦うためのボディーを手に入れるために、食事改革も取り組んだ。

 野口より1学年下の奥川が先発と知り「同じような年だし野口でいこう」と抜てきを決めた岡田監督もご満悦。「前の打席の三振を教訓にしてうまく右に打った。期待に応えるようなバッティングをしてくれている」と賛辞を送った。

 チームは今季2度目の4連勝で2位浮上。首位・巨人に0・5差に迫った。「97」が、その推進力となった。(杉原 瑠夏)

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