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所沢商 エース臼井が大仕事 開幕戦5回参考もいきなりノーヒッター 部員15人で起こすスカイブルー旋風

スポニチアネックス 2024年7月12日 5時1分

 ◇第106回全国高校野球選手権埼玉大会1回戦 所沢商11-0羽生実・羽生一・児玉・深谷(2024年7月11日 大宮公園)

 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は11日、21大会137試合(継続試合を含む)が行われた。埼玉では開会式直後の開幕試合で所沢商の臼井然乃助投手(3年)が5回参考記録ながらノーヒットノーランを達成。1983年以来41年ぶりとなる夏の甲子園出場へ向けて、これ以上ない好スタートを切った。

 強い「所商」が帰ってきた。開会式の熱気もそのままに始まった開幕戦は、エース右腕・臼井の独壇場だった。5回2死から、最後の打者は一ゴロ。参考記録ながらノーヒットノーランを達成すると、小さく拳を握った。

 「緊張はしていましたが、よかった。ストレートとカーブのコンビネーションがよかったと思います」

 初回1死二塁を連続三振で切り抜けると、リズムをつかんだ。3四球は与えたが、毎回の6奪三振。4番打者としては3安打2打点と、攻守でチームをけん引した。

 所沢商が最後に甲子園出場を果たしたのは83年夏。全国制覇を果たしたPL学園(大阪)に1回戦で敗れた。1年生投手として先発したのが桑田真澄(現巨人2軍監督)で、直球とカーブのコンビネーションの前に2失点完投を許した。スカイブルーのユニホームは当時と同じ。臼井は「PLに敗れたのが最後の甲子園出場とは知っていました」と偉大な先輩の足跡を知る。78年夏の甲子園に出場し、OB会長でコーチも務める山田浩靖さんは「甲子園に出てもらいたい気持ちはありますが、みんなから応援されるチームになってほしい」と後輩にエールを送った。

 1年生8人を含めて現在の部員は15人。主将も務める臼井は「1年生が多いチームなので、前向きな声をかけるようにしています」と明かす。夏の埼玉大会での上位進出は、19年夏の16強が最後。古豪復活へ「目標はベスト16。しっかり準備をして、次の試合に臨みたい」と一戦必勝を期す。(小林 伊織)

 ◇臼井 然乃助(うすい・ぜんのすけ)2007年(平19)3月18日生まれ、埼玉県入間市出身の17歳。小2から野球を始め、中学時代は入間武蔵中の軟式野球部に所属。50メートル走7秒0。遠投70メートル。1メートル78、69キロ。右投げ右打ち。

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