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阪神 “鬼門”バンテリンDで打てん…岡田監督12三振の打線に苦言「三振は何も起きない。簡単なことよ」

スポニチアネックス 2024年7月13日 5時17分

 ◇セ・リーグ 阪神0-3中日(2024年7月12日 バンテリンD)

 阪神は、中日戦(バンテリンドーム)に0―3で今季11度目の零敗を喫した。4試合連続で逆転勝ちと反発力を見せていた虎打線が、試合前時点で今季球場別ワースト打率・188と鬼門の敵地で3安打と沈黙。岡田彰布監督(66)は4回1死二、三塁の好機で大山悠輔内野手(29)、佐藤輝明内野手(25)が連続三振に倒れた拙攻を嘆いた。連勝も4で止まり、広島が勝利したことでリーグ4位に転落した。

 中軸コンビのバットがむなしく空を切った。3点を追う4回。1死二、三塁と好機を拡大も先発・高橋宏の前に大山、佐藤輝が力でねじ伏せられた。この日最速の157キロを計測するなど明らかにギアを上げた4年目右腕の前に痛恨の連続三振。試合後、岡田監督は試合の流れを失った拙攻を嘆いた。

 「前に打ったらええねん。いつも言ってるやん、三振は何も起きないって。簡単なことよ、それは。内野が後ろに下がってんのに、なんでちょこんと当てへんの」

 3点優勢の中日は失点を覚悟して前進守備を敷かなかった。一方の猛虎は内野ゴロ、外野フライでも得点できる状況だった。しかし左右の大砲はともにスプリットを仕留めきれず。4月24日DeNA以来、今季2度目の1試合4三振を喫した佐藤輝は脱帽するしかなかった。

 「相手が良いところに投げてきた。なかなか甘い球がこなかった…」

 4連勝中は2度の逆転サヨナラを含む4試合すべてで逆転勝利。反発力を見せてきた打線がこの夜は規定投球回未到達ながら防御率0点台の高橋宏と鬼門である敵地を前にして沈黙。試合前時点で今季、バンテリンドームでは球場別ワーストの打率・188と貧打に陥る苦手の場所で劇的勝利を生んできた虎打線の勢いは完全に止まった。試合時間が物語るように今季最短タイの2時間18分の無抵抗のまま幕切れだ。

 村上も3失点で粘り追加点は与えなかったものの、最後まで相手の先発を攻略できなかった。8回は1死から梅野、小幡の連打と近本の四球でつくった2死満塁の“最後の”好機でも中野が初球を狙いにいくも一ゴロで万事休す。チームの三振数はリーグ最多の598三振。今季17度目の2桁12三振を喫したことを問われても、指揮官はやはり4回の攻撃に苦言を呈した。

 「(高橋宏に)11個なんて少ない方やろ。1回しかチャンスがなかったわけやから、そこでゴロでもバット当てたらええねん。三振は何も起きないって言うてるやんか。それが4番、5番やねんからしゃあないわのう。4番、5番に聞いてもらわんと俺はわからへんよ、そんなんおまえ」

 チームの連勝は4でストップし、4位に転落した。相手の若きエースを撃ってさらに勢いづきたかった一戦での痛い敗戦。引きずることは避けたい。(遠藤 礼)

 ≪今季17度目の2桁三振≫

 ○…阪神は今季11度目の零敗。優勝した昨季は零敗が13度あったが、11度目はシーズン83試合目で今季の82試合目と1試合しか変わらなかった。

 ○…打線は12三振を喫し、今季17度目の2桁三振。昨季は44度もあったが、チームが首位にいたこともあり三振の多さが課題とはならなかった。

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