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東海大菅生・宮本Jr恭佑 制球力さえた4回零封!3年ぶり聖地へコールド発進

スポニチアネックス 2024年7月14日 5時1分

 ◇第106回全国高校野球選手権西東京大会3回戦 東海大菅生9-1多摩大聖ケ丘(2024年7月13日 スリーボンド八王子)

 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は13日、45大会で383試合(継続試合を含む)が行われた。西東京大会ではヤクルトで通算2133安打をマークした宮本慎也氏(53)の長男の東海大菅生・恭佑投手(3年)が、4回2安打無失点と好投。3年ぶりの甲子園出場へ向け、7回コールド勝利での初戦突破に貢献した。

 最大のピンチは4回2死二、三塁だった。宮本は渾身(こんしん)の直球で見逃し三振。4回2安打無失点で7回コールドでの初戦突破に導いた。

 「夏の初戦は難しいと思っていた。試合をつくれて良かった」

 最速145キロを誇る右腕だが、決して本調子ではなかった。「全然。力の半分も出してない」と若林弘泰監督。3回以外は毎回走者を背負ったが「自分の強み」という要所での粘りを発揮した。スライダー、チェンジアップを織り交ぜて制球力で勝負。4回に代打を送られ、お役御免となった。

 父はヤクルトで活躍した慎也氏。PL学園(大阪)では2年生だった87年夏の甲子園優勝にも貢献した名遊撃手だ。22年からは同校の臨時コーチも務めており、この日も観戦。「最初の難しさもあったと思うが、良かったんじゃないですか」と目を細めた。小さい頃からキャッチボールをするなど野球の基礎を教わった。厳しく指導したという父は「親子というよりかはコーチと選手」と笑った。

 昨年の選抜では2回戦の城東(徳島)戦で先発し2回2失点。プロ野球選手だった父を持つこともあり、ネット上では心ないコメントがあふれた。「他の子よりも大変だったと思う。その苦しさは僕には分からない」と慎也氏。だが宮本は「父親がいなかったらここまで野球を続けてこられていない。感謝の気持ちが大きい」と話した。

 父からは大会前「お前に教えることは全部教えた。自分の力を出せば強い相手でも打たれることはない」と激励された。甲子園決勝の日まで予定を空けているという父。宮本は「父親を暇にさせないように」と親子2代での聖地の決勝を思い描いた。(宮澤 颯人)

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