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ソフトバンク・周東 球団歴代10位の通算184盗塁 9回に逆転狙いの三盗企図は失敗も圧巻3盗塁

スポニチアネックス 2024年7月14日 5時1分

 ◇パ・リーグ ソフトバンク2ー3日本ハム(2024年7月13日 エスコンF)

 ソフトバンクは周東佑京内野手(28)が、内野安打のみで今季6度目の猛打賞に加え、自身3度目の1試合3盗塁で2年連続の30盗塁に到達した。3試合ぶりに復帰した「1番」で躍動した。通算184盗塁とし、球団歴代10位へランクイン。チームは周東を還せず、得意の日本ハム戦の連勝は7で止まったが、定位置に戻った背番号23が、夏場のチームを引っ張ってくれそうだ。

 2―3の9回。周東の勝つための独自判断は、不発に終わった。ただ、この試合、4度目の盗塁企図を冷静に堂々と振り返った。

 「同点以上を狙った時、一、二塁よりも二、三塁と思ったんで勝負をかけようと走りました。セーフなら逆転のチャンスはある」

 最終回の5打席目は先頭打者として四球。続く今宮の右前打で二進後、栗原は左飛に倒れる。1死一、二塁、代打・吉田の打席で勝負に出た。初球に三盗を敢行。だが、伏見のストライク投球で完璧にアウト。吉田は空振り三振に倒れ、逆転負けで試合終了した。

 チームが前日12日まで9試合連続で左腕の先発をぶつけられた影響もあり、周東はこの日、9日オリックス戦以来3試合ぶりに「1番」に復帰した。先発バーヘイゲンを自慢の足でかく乱する役割を託されていた。「ある程度、どういう投手か分かっていた。何とか塁に出ようとあの形にした」。20、21年も日本ハムに在籍した右腕へ早々に仕掛ける。

 初回無死は初球を三塁前へ転がし、楽々セーフになる。投球モーションの大きな助っ人を見切ったように、今宮の初球に二盗。2球で得点圏に到達した。5回無死では一塁側へ転がし、セーフ。打球の勢いが弱まる天然芝も計算に入れた見事なバント安打だった。

 7回1死では高いバウンドの遊ゴロに快足を飛ばし、一塁をセーフにする。またまた、今宮の5球目に二盗成功。すべて内野安打の猛打賞に加え、23年4月11日の日本ハム戦以来通算3度目の1試合3盗塁。12球団断トツの30盗塁に乗せた。

 「(盗塁の)個数はあまり意識してません。打つ方でなかなか塁に出ていなかった日が続いていたので。打つ方は良かったかな」と手応えを口にした。

 ただ、周東の出塁と足をチームは生かせず、全イニングで得点圏に走者を進めたが、2点止まりだ。小久保監督は「周東(の三盗)は全然いい。止めていない。ただ、取れるときに取れんかったら、すんなりいくもんじゃない」と還せなかった打線に対して少し、いらだちを見せた。

 打線の停滞は続くが、周東の足に“不調”はない。背番号23は「まずは出塁」と1番としての役割を明確にする。4カードぶりの勝ち越しへ。きょう14日の第3戦でも走る。 (井上 満夫)

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