◇第106回全国高校野球選手権群馬大会2回戦 健大高崎18-1藤岡北(2024年7月13日 上毛新聞敷島)
記録的奪三振ショーだ。健大高崎の最速141キロ左腕・下重賢慎(2年)が、4回11奪三振で1安打1失点。初回先頭から10者連続三振は、記録を1つ更新する群馬大会新記録となった。
2回まで6者連続三振。ベンチからは「全部三振だぞ!」の声が飛んだが、まだ続いた。最速140キロの直球、カットボール、ツーシームのコンビネーションで、4回先頭の空振り三振で10者連続。「記録を樹立できてよかった」と笑った。
次打者は投前のゴロも、自身の失策で初めて走者を許した。空振り三振の後、右前適時打されて失点したが、青柳博文監督は「本当に頼もしいね」と称えた。初優勝した今春の選抜では左腕・佐藤龍月、右腕・石垣元気の2年生コンビが決勝まで全45イニングを投げた。アルプス席で声援を送った下重は、石垣から受けた体重移動の助言を生かし、昨秋の135キロから6キロ増の最速141キロに成長した。
メンバー入りした夏にいきなり結果を残した2年生左腕。「これからもっと強い相手になってくる。頑張りたい」と春夏連覇に挑む戦いに加わった。(柳内 遼平)
≪世代No.1捕手・箱山 先制3ラン≫プロ注目捕手の4番・箱山遥人(3年)が、初回に先制の左越え3ラン。大会記録をつくった下重を好リードし、14安打18得点の打線も引っ張った。今春選抜後には、侍ジャパンU18高校日本代表候補の強化合宿に招集された世代No・1捕手。「ただ勝つだけではなく、客観的に見て“違う”と思われないといけないと思っていた。そういう試合ができた」と振り返った。