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首位に4・5差の好調レッドソックス トレードデッドラインでは買い手に 世界一へ、必要なポジションは

スポニチアネックス 2024年7月15日 11時50分

 吉田正尚外野手(30)の所属するレッドソックスは14日(日本時間15日)、前半戦最後の試合となったロイヤルズ戦に5―4で勝利。53勝42敗で貯金を今季最多の11とし、ア・リーグ東地区首位のオリオールズに4・5ゲーム差に迫っている。

 メジャー屈指の名門球団はここ1カ月、絶好調とも言える状態で戦ってきた。6月12日(同13日)の時点で首位とは今季最大の14ゲーム差をつけられていたが、猛烈な勢いで差を縮めた。アレックス・コーラ監督は「これまでのところ順調だが、シーズンの前半が良かっただけで満足するつもりはない。地区首位から4・5ゲーム差。ワイルドカードではなく、大きな目標を持って、何が起こるか見ていきたい」と意欲的だ。

 チームはバランスが取れている。投手陣の防御率は3・61でメジャー全体で5位。打撃陣のOPSも・748で6位となっている。吉田もケガなどがあり調子が出ていなかったが、この15試合は打率・304、出塁率・361、長打率・464と調子を上げてきている。

 レッドソックスのクレイグ・ブレスロー編成本部長は、トレードデッドラインに売り手になるのか、買い手になるのか最近までは「分からない」としていたが、買い手に回ることは確実な状況となった。

 チームに必要なのは「右の大砲」と「先発投手」と言える。今季レッドソックスの対左投手先発時の成績は12勝15敗、対右投手先発時の成績は40勝27敗。左投手先発時の三振率は28.6%で、MLBで最下位である。レッドソックスの2人のオールスター選手はラファエル・ディバースとジャレン・デュランでいずれも左打者。左投手には苦戦している。デバースは左投手に対して.236/.303/.391(打率、出塁率、長打率)、右投手に対しては.327/.416/.713。デュランは左投手に対して.260/.328/.317、右投手に対しては.295/.349/.549の成績だ。右の大砲の必要性は顕著となっている。

 先発投手はタナー・ホークが8勝6敗、防御率2・54、カッター・クロフォードは6勝7敗、防御率3・04と前半戦は抜群の数字を残したが、ホークはすでに投球回数でキャリアハイに達し、クロフォードもあと16回2/3で自身最多に届く。後半はイニング制限する必要も出てくる可能性がある。一方でベテランのニック・ピベッタは防御率4・18で成績が不安定。若いブライアン・ベロも10勝を記録するものの、防御率は5・32だ。

 補強候補としては、ホワイトソックスの左腕ギャレット・クロシェット、レイズのザック・エフリン、タイガースのジャック・フラハティら。レッドソックスはオールスター明け、ロサンゼルスでドジャースと3連戦を戦う。ともに世界一を目指す名門球団で、同じように先発投手が補強ポイント。興味深いシリーズになりそうだ。

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