将棋の第65期王位戦7番勝負第2局は17、18の両日、北海道函館市の「湯元 啄木亭」で行われる。前日の16日には藤井聡太王位(21)と挑戦者・渡辺明九段(40)が対局場を検分後、同所での前夜祭に登壇した。
6、7日に愛知県で行われた第1局では千日手指し直しの末、藤井が薄氷を踏むような逆転劇で先勝。迎える第2局、両者は検分前に市内の五稜郭タワーを訪れ、五稜郭を見物した。
対局室検分を経て臨んだ前夜祭で藤井は「函館に来たのは今回が初めて。海の幸を含め、ご飯がおいしいイメージがある。今回の対局でもいろいろ用意していただき、対局前から長考をしておりました」と参加者の笑いを誘い「あしたから2日間の長い戦いとなる。一手一手読みを入れて、皆さんに楽しんでいただける将棋を指したい」とあいさつ。
前週末からプライベートで函館入りしていた渡辺は「趣味の競馬で毎年のように来ていますが、競馬と食べることしかなく、五稜郭タワーのような高尚なものを見る機会がなかった」と、こちらもユーモアたっぷりに切り出し「第1局は非常に大きな反響をいただき、励みになった。明日からの第2局も頑張っていければと思う」と話した。
第2局は17日午前9時、渡辺の先手で開始。持ち時間は各8時間で、終局は18日夕刻以降の見込みだ。