日本テレビが8月31日、9月1日に放送する「24時間テレビ47」の総合司会をお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也（54）が務める。東京・汐留の同局で16日、発表された。昨年まで21年連続で旧ジャニーズ事務所のタレントが担ってきたメインパーソナリティーは置かれず、代わって“番組の顔”に抜てきされた。この日の制作発表ではさっそく、持ち前の司会力で盛り上げた。（山内 健司）
会見の冒頭、昨年11月に発覚した系列局局員による寄付金着服問題を公益社団法人「24時間テレビチャリティー委員会」の幹部が謝罪。例年にない重苦しい雰囲気の中、同じく総合司会を務めるフリーアナウンサーの羽鳥慎一（53）と同局の水卜麻美アナ（37）に続いてあいさつした上田が空気を一変させた。
「今年のアイドル枠と思っていただければ。アイドルらしく爽やかな笑顔で、歌って踊って楽しくお送りしたいと思っております」
冗談を交えた抱負で取材陣も笑わせ、会場を和ませた。「昨年までは非常にフレッシュで…」と旧ジャニーズタレントが長らく“番組の顔”だったことにちなんだ羽鳥アナのジョークに「はあ？」と返し笑いを誘うなど、軽妙なやりとりも展開していった。
会見後に取材対応した総合プロデューサーの吉無田剛氏は上田を「日本一のMC」と絶賛。「しゃべくり007」などで一緒に仕事をしてきた経験から「この会見もそうでしたが、どんなゲストがいても明るく楽しくしてくれる」と魅力を語った。
番組は寄付金着服問題に加え、旧ジャニーズ事務所の性加害問題を受け、ここ21年メインパーソナリティーとして“顔”を務めてきた旧ジャニーズタレントの起用が困難な状況となっていた。吉無田氏はこれらを踏まえ、チャリティーの在り方を再考。同局はメインパーソナリティーを廃止し、47回目にして初めて番組テーマを「愛は地球を救う」から「愛は地球を救うのか？」に変更した。
上田は吉無田氏のオファーを「俺でいいの？」としつつも快諾。「明るく楽しくないと人は集まらないし、エネルギーが生まれないと思うので、楽しく明るいチャリティーにできれば」と意気込んだ。メディア王として窮地の24時間テレビを救うのか、注目される。