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巨人・阿部監督 復活願う坂本に「本当に開き直るしかない」

スポニチアネックス 2024年7月19日 5時32分

 巨人・阿部慎之助監督(45)が18日、打撃不振に苦しむ坂本勇人内野手(35)の復活を熱望した。1~5番が機能する打線は7月も9勝3敗と好調をキープ。19年以来5年ぶりとなる首位ターンへは坂本の復調が必要不可欠で、「相手を考えさせること」と「開き直り」の2点を鍵に挙げた。19日からは敵地・バンテリンドームへと乗り込み、前半戦最終カードとなる中日との3連戦に臨む。

 チームに不可欠な存在だからこそ、阿部監督は一日も早い復活を待ち望んだ。19日からは前半戦最後の3連戦となる敵地での中日戦。新幹線で名古屋入りした指揮官は、坂本について思いの丈を明かした。

 「相手を考えさせることができていないのかなというのが、俺が思ったこと。自分ばっかり考えちゃって」

 まずは、バッテリーとの駆け引きの部分で相手が嫌がることを実践するよう求めた。6月27日のDeNA戦から16試合連続で丸、吉川、ヘルナンデス、岡本和、大城卓の1~5番を固定。上位5人が固定されたことで、腰を据えて試合に臨んでいる。7月は9勝3敗と状態は上向き。坂本が復調すれば、打線の厚みがさらに増すことは間違いない。

 ファームでの再調整を経て、12日に約2週間ぶりに昇格した坂本だが、9打席でまだ安打が出ていない。5試合ぶりのスタメンだった前日の阪神戦も、犠飛で復帰後初打点を挙げたが3打数無安打。バットを短く持ったり、左足の上げ方を変えるなど試行錯誤が続く。

 坂本のプロ1年目から知る阿部監督は、もがく後輩のために手を差し伸べることをいとわない。前夜はYouTubeで若い頃の打撃映像をチェックし、「何が違うのかな」と目を凝らした。打開策の一つとして坂本に伝えられるのは、自身の現役時代の経験則。不振脱出へ向けて「本当に開き直るしかない。例えば、変化球を待ったりしない、とにかく真っすぐからとか。それくらいしかない」と打席内での割り切りを重視していたという。

 首位ターンなら過去の優勝確率は85%。20年以来4年ぶりのリーグ優勝へ、勢いをつけて後半戦に臨みたい。初戦は高橋宏が先発するが、対戦成績は25打数10安打の打率4割を誇る。2勝1敗なら2位・広島に勝率差でまくられる可能性があるだけに目指すは3連勝。難敵右腕から復帰後初安打を放ち、チームを加速させる。(川島 毅洋)

 ≪首位ターンならV率85%≫巨人が球宴前の前半戦を首位で折り返すと19年以来35度目になる。過去34度の最終順位を調べると29度が優勝。V確率は85%と高いだけに、このまま首位を維持したいところ。なお、巨人が最後に優勝した20年はコロナ禍で球宴が開催されなかったため、前後半の区切りをつけられなかったが、巨人は全120試合の半分を消化した60試合時点で首位だった。

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