◇大相撲名古屋場所5日目(2024年7月18日 愛知・ドルフィンズアリーナ)
西十両5枚目の剣翔(32=追手風部屋)が朝紅龍(25=高砂部屋)をつり出しで破って4勝目を挙げた。
立ち合い右で張って左は差せずもろ差しを許すと、左右から抱えて吊るように右へ振って体を入れ替えて勝負あり。体重198キロの巨体を生かして腹に乗せて抱え上げる必殺技を繰り出し、自ら「剣翔の伝家の宝刀」と称して笑った。
春場所中に左膝を負傷。夏場所は出場も危ぶまれた状態で3勝12敗となんとか15日間取り切った。幕内から十両へ番付を下げた今場所は「膝の具合は先場所より良い」と回復しているが「今場所の方が無理できてしまうから逆に怖い」とケガとの闘いは続いている。序盤5日間を終えて早くも先場所の勝ち星を上回り「4勝1敗はできすぎだと思う」と笑った。
全勝だった朝紅龍は今場所初黒星。同じく無敗だった阿武剋(24=阿武松部屋)も敗れたため、5日目で早くも全勝力士が消えた。十両は1敗で阿武剋、朝紅龍、剣翔、白熊(25=二所ノ関部屋)、妙義龍(37=境川部屋)、獅司(27=雷部屋)、伯桜鵬(20=伊勢ケ浜部屋)の7人が首位となった。