◇WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者 中谷潤人(M.T)<12回戦>同級1位 ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)(2024年7月20日 東京・両国国技館)
WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(26=M・T)が指名挑戦者で同級1位のビンセント・アストロラビオ(27=フィリピン)を1回2分37秒KOで破り、初防衛に成功した。
中谷は長いリーチを生かしてテンポよく打ち込むと、強烈な左ストレートをボディーに打ち込み、相手を沈めた。
20年11月以来、7戦ぶりのメインイベンターとして”ネクストモンスター”が真価を発揮した。今年2月にアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)を6回TKOで下し、世界3階級制覇を成し遂げた両国国技館で再び躍動した。
今年4月には米国で最も権威のあるボクシング専門誌「ザ・リング」の「パウンド・フォー・パウンド(PFP=全階級を通じての最強ランク)」で初の10位に入った。目標のPFP1位へ、将来的には世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)との対戦を熱望する。「まだまだ実績が必要」と謙遜するが、井上尚とともに日本ボクシング界をけん引する存在となっている。
「これからのビッグファイトを期待してもらえるファイトをしたい」と話していた初防衛に成功し、対戦を希望するWBA同級王者・井上拓真(28=大橋)との統一戦へのアピールに成功した。中谷を筆頭にバンタム級主要4団体は日本人が世界王座を独占。スーパーフライ級時代はかなわなかった自身初の統一戦に向け、階級最強を証明し続けていく。