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炎鵬が「23センチ差」対決制し3勝目 人生初の最初の取組に出場し「この年でこんな経験をするとは…」

スポニチアネックス 2024年7月21日 10時1分

 ◇大相撲名古屋場所8日目(2024年7月21日 ドルフィンズアリーナ)

 脊髄損傷の大ケガから7場所ぶりに復帰した西序ノ口13枚目の元幕内・炎鵬(29=伊勢ケ浜部屋)が米沢龍(19=境川部屋)を切り返しで下して3勝目を挙げた。

 この日は全取組の最初に登場。9時24分に開始の柝(き)が鳴ると、館内のいたるところが「えんほう!」のかけ声が飛んだ。相手は先場所初土俵で1メートル90の長身力士。潜り込んで左差し。相手に右上手を取られたが、左に回り込んで相手が足をかけて上手投げに来たところを土俵中央で切り替えした。復帰戦こそ敗れたが、その後は元幕内力士の力を発揮し3連勝。「左上手(を取りに来るのは)は分かっていったので焦りはなかった。取られても大丈夫と思っていたし、復帰して左を差す相撲がなかったので、感覚を確かめたかった」。身長で23センチ高い相手に本領発揮の勝利をあげ表情も明るかった。

 幕内を経験した力士が序ノ口で取るのは炎鵬が3人目だが、1日の最初の取組で取るのは史上初。「前回(入門当時)もなかったし、この年でこんな経験をするとは。いい経験ができました」と苦笑い。続けて「独特の緊張感。“お待たせいたしました”といった感じ」と館内放送で取組開始時に使うフレーズ(大変長らくお待たせいたしました。・・・)を引き合いに出し、周囲を笑わせた。

 復帰場所も半分の4番を取って3勝1敗。「精神的には慣れてきました」と振り返る。「土俵に上がって元気に降りて、また上がる。それが自分にとって大切なこと。次の相撲を取れるのが喜びです」と力士の本分を全うできる幸せをかみしめていた。

 

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