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【高校野球】沖縄の創部3年目エナジックスポーツが涙のサヨナラ負け…興南と激闘も延長タイブレークで散る

スポニチアネックス 2024年7月21日 16時20分

 ◇第106回全国高校野球 沖縄大会決勝 エナジックスポーツ3-4X興南(2024年7月21日 沖縄セルラースタジアム那覇)

 創部3年目のエナジックスポーツがサヨナラ負け。創部3年目の快進撃も、春夏通じて初の甲子園にはあと一歩届かなかった。

 3回戦で沖縄尚学、準々決勝では浦添商と強豪を相次いで撃破。決勝まで駒をすすめた。2年ぶり14度目の夏の甲子園を狙う名門・興南との決勝。2回に1点先制を許すと2回にも2点を奪われ苦しい展開が続いた。しかし、0―3の7回に6番・與那覇、代打・金城の連打から相手エラーと2番・砂川の左前適時打で3点を返し、試合を振り出しに戻した。4回以降、興南に得点を許さず9回を終え3―3。延長タイブレークに突入した。

 無死一、二塁からの延長タイブレーク10回は4番・龍山からの攻撃。1死一、三塁からエンドランを仕掛けるも失敗。再びマウンドに上がった興南の背番1・田崎から得点を奪うことはできなかった。

 その裏、2死二、三塁から代打・嘉数に中前に運ばれ、無念のサヨナラ負け。何とかボールをつかみ取ろうと打球にダイブした中堅・砂川は、試合終了後に突っ伏したまま立ち上がれず。整列した両軍ナインは涙を流しながら砂川を待った。

 創部3年目の挑戦は終わった。悲願の甲子園にあと一歩…本当にあと一歩届かなかった。しかし、スタンドは7回の同点劇からエナジックの執念に大歓声。試合後も多くのねぎらいの掛け声と拍手が送られた。次こそ。涙を拭ったナインたちは、整列後に天を仰ぎ誓った。

 「エナジックスポーツ高等学院」は沖縄本島北部の名護市に位置し、当初は通信制のみだったが、2024年4月からは通信制と全日制がおかれることになった。全寮制の野球部は全日制の普通科に所属する。野球部の他に強化指定競技のゴルフ部も全国区で活躍する。

 指揮を執るのは神谷嘉宗監督(69)で、2008年に浦添商の監督として夏の甲子園に出場し、ベスト4。2014年には美里工を初のセンバツ出場に導いた後、2021年7月にエナジックスポーツの監督に就任。創部3年目で、今春沖縄県大会では決勝で興南を下して優勝した。

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