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【玉ノ井親方 視点】照ノ富士は最後まで突っ走っていきそうだ 琴桜、大の里がどこまで対抗できるか

スポニチアネックス 2024年7月21日 19時59分

 ◇大相撲名古屋場所8日目 ○照ノ富士(押し出し)湘南乃海●(2024年7月21日 エディオン・アリーナ)

 照ノ富士が全勝で中日を折り返した。後続とは2差。今の状態を見る限り、このまま最後まで突っ走って行きそうだ。

 初対戦となった湘南乃海との一番も全く危なげがなかった。立ち合いは、珍しく頭から当たった。すぐに左上手を取ると引きつけながら前に出た。相手の土俵際での投げを警戒し、体を密着させながら寄った。万全の相撲内容だった。

 休場明けの初日は慎重に取っていたが、それ以降は日に日に動きが速く、力強くなっている。前日の宇良戦は相手に動き回られて仕留めるのに時間がかかったが、横の動きにもしっかり足を送って対応。膝の状態も心配はなさそうだ。

 ただ、この1年でまともに15日間取ったのは優勝した初場所だけ。2年前から休場が増えており最後までスタミナが持つか心配する声もあるかもしれないが、勝負勘や経験は幕内力士の中で誰よりもある。場所中のペース配分も分かっているはずだ。

 2敗をキープしている琴桜や、4連勝と調子を上げてきた大の里がどこまで対抗できるか注目だが、彼らがまともにまわしを取りにいくような相撲を取るようなら横綱を崩すのは難しいだろう。

(元大関・栃東)

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