◇第106回全国高校野球選手権埼玉大会5回戦 山村学園6-3聖望学園(2024年7月22日 大宮公園)
山村学園(埼玉)は一昨年の準決勝で敗れた聖望学園との5回戦で、プロ注目の左腕・西川歩(3年)が9回7安打3失点で完投勝利。1年生ながら背番号19でベンチ入りした2年前は登板はなかったが「2度、同じ相手には負けられない」と140球を投じて12三振も奪った熱投に胸を張った。
昨秋の大会後に岡野泰崇監督と面談し、プロ入りを明確な目標に設定。「野球でお金をもらう人になりたいなら、練習しろとは言わない」と自覚を促されて意識を改革した。学校に1日10個のおにぎりを持参して増量に励み、体重は68キロから75キロに。その成果で5キロアップの最速146キロとなった直球を軸に初回1死二、三塁から6者連続三振も奪った。
強豪に競り勝って8強入り。身長1メートル71ながら投げっぷりのいいエースは悲願の初優勝へ「まずは次を勝つ」と表情を引き締めた。(青森 正宣)