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脊髄損傷から復帰の炎鵬が序ノ口で勝ち越し「今日の自分より、明日また強くなる」芽生えた次への目標

スポニチアネックス 2024年7月23日 10時25分

 ◇大相撲名古屋場所10日目(2024年7月23日 愛知・ドルフィンズアリーナ)

 脊髄損傷の大ケガから7場所ぶりに復帰した西序ノ口13枚目の元幕内・炎鵬(29=伊勢ケ浜部屋)が、西序ノ口17枚目の鶴峰(16=音羽山部屋)を下して勝ち越しを決めた。

 立ち合い低く頭で当たると、左差し右ハズで一気に前に出て寄り切り。2秒もかからない速攻で勝負を決め「今場所一番の相撲が取れたことがよかった」と内容に充実感を示した。

 勝ち越しは十両だった昨年春場所以来。「相撲を取れることがうれしいですね。今は全てが喜びです」。昨年5月に脊髄損傷の重傷を負い、医師から現役続行は不可能だと告げられた。「体が動かなくなった。1回死んだようなもの」と地獄を見た炎鵬にしか分からない、特別な思いがあった。

 勝ち越したことで、来場所は序二段へ番付を上げることが確実に。「あと2番ケガのないように、しっかり気持ちを作って土俵に上がりたい」と気を引き締めた。生まれ変わった炎鵬の相撲人生第2章。勝ち越しで再出発を飾り、芽生えた次への目標は「今日の自分より、明日また強くなること」だ。「その先に何が待っているかは分からないけど、希望があると思う。今日の自分に勝つことだと思います。絶対に皆さんの期待以上に応えられる自信があるので、そこをしっかり見せていきたい」。関取復帰を目指す前例のない挑戦へ、歩みを止めずに進み続ける。

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