◇第106回全国高校野球 神奈川大会準決勝 横浜2―1武相(2024年7月23日 横浜)
横浜が武相をサヨナラで下して2年ぶり21度目の甲子園へ王手をかけた。
貫禄十分のスーパー1年生が試合を支配した。6回から2番手として登板した右腕・織田翔希投手(1年)が4回を完全投球。自己最速を1キロ更新する最速147キロをマークするなど、5三振も奪う快投で「嬉しいの一言です」と笑みを浮かべた。
柔らかく、しなやかなフォームから投じられた直球で圧倒した。7回には最速147キロをマークすると観客からもどよめきが起こったが、「聞こえていませんでした」。極限にまで集中した期待の右腕が劇的勝利への流れを呼び込んだ。
横浜は昨夏、決勝で慶応との激闘の末に敗れた。テレビ観戦していた織田は「この歓声の中で自分も投げたい」と決意。まずは決勝の舞台に立つ権利は得た。初めて激戦神奈川の夏を経験するが「自分が抑えて絶対に甲子園に行ってやる、と言う思いで投げようと思います。自信はいっぱいあります」。2年ぶりの頂点へ、頼もしい限りだ。