◇第106回全国高校野球選手権京都大会準々決勝 鳥羽3―0洛星(2024年7月23日 わかさスタジアム)
100周年甲子園へあと2勝。1915年の第1回選手権大会優勝校、京都二中の流れをくむ鳥羽が、優勝した15年以来7年ぶり4強に駒を進めた。
「全員でよく辛抱して戦ってくれた」と松下浩司監督は、目標に向けてひとつになったチームの成長を認めた。4回に先頭打者として左前打を放った加藤大雅(2年)を内野ゴロと送りバントで三塁まで進め、相手暴投で先制。5回1死二塁から代打の切り札・野崎楓人(3年)が初球を右前適時打し、流れを呼び込んだ。
「一生懸命に野球に取り組んでくれた野崎が、勝負どころで持ち味を出してくれた。100周年の甲子園に向けて、伝統の力に後押ししてもらっている」と松下監督は語ったが、伝統だけでなく、メンタルトレ、セイバーメトリクスによる分析、食育なども積極的に取り入れ、アップデートを続けてきた成果も見逃せない。春夏合わせて11度目の聖地を視界にとらえた。