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NHK会長 “無法地帯”と化した都知事選に言及「議論があってもいいのではないか」

スポニチアネックス 2024年7月24日 15時0分

 NHKの稲葉延雄会長は24日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、今月7日に投開票が行われた東京都知事選について見解を示した。

 今回の都知事選は、政策論争以外の部分が話題になった。政治団体「NHKから国民を守る党」が寄付者に掲示板の枠を提供。団体に関係する24人が立候補して掲示板を“ジャック”した。過激なポスターを掲示する諸派新人もいた。局部を隠した女性のヌードポスターで、都迷惑防止条例違反の疑いで警視庁から警告を受けた。

 政見放送でも「暑い…」「セクシーでしょ」などと言ってシャツを脱ぎ、政策については言及しない候補や、手話通訳者に大声を浴びせる候補らが続出。また、「NHKから国民を守る党」の大半の候補者がNHK批判を繰り返すなどした。最近の政見放送の傾向になっている“無法地帯ぶり”に拍車がかかった。

 稲葉会長は政見放送は公職選挙法で定められた通り、候補者の政見をそのまま放送するものという考えを前提としたうえで「私は、政党がそれぞれ自ら政策や、主張すること自体は否定はしませんが、国民や市民のために選挙で選ばれてお仕事をしようという人たちが法に触れることを事されにことさらに推奨したりすることは問題ないのかということは議論があってもいいのではないかと思っています。そこで展開されたNHK批判にはそういう印象を持っている」と見解を示した。

 今回の都知事選での政見放送は候補者56人中51人が行ったといい、放送時間はテレビ643時間(10時間43分)、ラジオ644時間(10時間44分)だったといい、いずれもこれまでの最高という。

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