将棋の第82期名人就位式が24日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で行われ、藤井聡太名人（22）に名人推戴状、賞金目録などが贈られた。
4、5月の7番勝負で挑戦者・豊島将之九段（34）を4勝1敗と下し、初防衛に成功した藤井は「初めての防衛戦で、昨年以上に身の引き締まる思いがあった。対局は一局毎に異なる戦型となり、新鮮な気持ちで盤に向かうことができた。一方でミスも少なからず出てしまい、力不足も実感した。将棋の難しさと向き合うことができたのは大きな財産。その経験を活かし、今後も実力を高めていけるよう精進していきたい」とあいさつ。また番勝負の開催地について「初めてうかがうところも多く、各地の名所、観光スポットを楽しんだり、（第5局の北海道紋別市で）アザラシと触れ合ったりと、盤外でもさまざまな経験をすることができた」とにこやかに振り返った。
名人戦恒例の記念品は、26インチの電動アシスト自転車。「家族で利用できるので」と藤井自身が希望した。
式後のトークショーでは参加者から猛暑対策について質問を受け「外に出ないことが一番」と即答。対局時の移動の際も「なるべく地下を通る」と話し、場内の笑いを呼んでいた。