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全パ・ロッテ佐藤都志也 球宴最多タイ5安打!サイクル王手から3度挑戦惜しい…も堂々MVP

スポニチアネックス 2024年7月25日 5時33分

 ◇マイナビオールスターゲーム2024第2戦 全パ16―10全セ(2024年7月24日 神宮)

 「マイナビオールスターゲーム2024」は24日、神宮球場で第2戦が行われ、全パが史上最多の16点を挙げ、全セを下して1勝1敗とした。佐藤都志也捕手(26)は3本の二塁打、1本の三塁打を含む史上最多タイの1試合5安打。チームとして史上最多28安打の猛打をけん引し、MVPを獲得した。両軍合わせて44安打26得点も史上最多。9回では最長となる3時間26分の激闘に花を添えた。

 記録的打ち合いの一戦で主役を張ったのは全パの佐藤だった。セパ合計で6発を含め44安打26得点。そんな中、球宴最多タイの1試合5安打を記録した。ロッテの選手では同じ神宮で開催された89年村田兆治以来35年ぶりのMVPに「ロッテの名前が消えるんじゃないかというぐらい、さかのぼってしまうところで獲れたのは良かったと思います」と胸を張り、球団捕手で初の快挙を手にした。

 「汗水流してきた球場で賞が獲れたのはうれしい」

 5年目で初選出された夢の舞台。東洋大時代に慣れ親しんだ神宮で大学の1学年先輩の楽天・藤井とバッテリーを組んだ。広島・坂倉に満塁弾を浴び「喝を食らわしておきます」と冗談めかしたが、自らのバットで歴史に名を刻んだ。

 2回の第1打席から単打、二塁打、三塁打と3イニング連続安打をマーク。本塁打が出ればサイクル安打という6回の第4打席は、プロ入り後初めて本塁打を意識してフルスイングを仕掛けた。「ちょっと頑張って振ったろうと思った」。結果は中日・高橋宏の155キロの直球に空振り三振。7回からは一塁に回り、「自分らしい打撃を」と切り替えた。

 だからこそ、快音が続いた。過去に球宴でサイクル安打を達成している古田敦也氏と阪神・近本の2人も球場で見つめた中、8回の第5打席は右翼線二塁打、9回の第6打席は左中間二塁打。吉井監督は「ホームランを狙って崩れたら嫌だなと思ったけど、いつも通りのバッティングをしてくれた。大人になったね」と目を細めた。

 13年に故郷いわき市で開催された球宴を現地で観戦した少年は、19年ドラフト2位でロッテに入団。打てる捕手として期待されながら昨季は打率・218に終わった。一転、今季は逆方向を強く意識した打撃で前半戦はリーグ2位の打率・298。球宴でもシュアな打撃は健在だった。

 2戦とも乱打戦のお祭り騒ぎとなった今年の球宴で一躍、全国区へ躍り出た。「何とか優勝を目指せるように頑張りたい。MVPが獲れて光栄ですし、これからもっと頑張りたい」。2位からの逆襲を誓い、レギュラーシーズン再開に目を向けた。 (大内 辰祐)

 ≪5安打はパ・リーグでは初≫佐藤(ロ)、近藤(ソ)が1試合5安打。球宴での1試合5安打は01年第2戦のペタジーニ(ヤ)、19年第2戦の近本(神)に並ぶ球宴最多記録でパ・リーグでは初。また、佐藤は二塁打3本、三塁打1本を放ち1試合4長打。球宴では前記の近本(神=二<2>、三<1>、本<1>)以来2人目の最多タイ記録。1試合3二塁打も76年第2戦の藤原満(南海)に並ぶ最多記録。なお、ロッテ勢のMVPは89年第1戦の村田兆治以来35年ぶりだ。

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