◇第106回全国高校野球選手権大阪大会 準々決勝 大商大高3―0東大阪大柏原(2024年7月25日 南港中央)
大商大高が東大阪大柏原を3―0で制し、大阪城東商業学校時代の1939年以来85年ぶりの4強に進んだ。
背番号10の最速135キロ右腕・小野坂雅人(3年)が3安打完封勝利を挙げた。
「変化球はダメだったけど、直球がよかったです。しっかりと捕手が構えたところに投げられ、逆球がなかったのがよかったです」
初回に2四球を与えるも立て直して散発3安打。98球完封の「マダックス」を達成した。
39歳の高橋克典監督は、岡田明丈(現広島)、大西広樹(現ヤクルト)、上田大河(現西武)とNPBに投手3人を輩出するなど投手育成に定評がある。
同監督は、またも台頭した好右腕に「小野坂がしっかりと投げてくれました。6回ぐらいが限界かと思っていたけど、球数が少なかったのでいけるところまでいこうと思いました」と称えた。
▽マダックス 大リーグで100球未満での完封を意味する言葉として定着した。86~08年にブレーブスなどで活躍したグレグ・マダックスの名にちなみ、マダックスは通算35完封のうち13度を100球未満で達成。抜群の制球力は「精密機械」と呼ばれ、通算355勝、サイ・ヤング賞4度、最多勝3度、最優秀防御率4度。14年に殿堂入りしている。
◇小野坂 雅人(おのさか・まさと)2007年(平19)1月17日生まれ、大阪府大阪市出身の17歳。小1から森ノ宮キャッスルで野球を始めて投手。中学ではナガセボーイズに所属。大商大高では2年秋から背番号18でベンチ入りし、今夏は背番号10。遠投95メートル。1メートル67、63キロ。右投げ右打ち。