パリ五輪第3日目(日本時間28日)に予定されているスケートボードの女子ストリートで、プロスケートボード選手の瀬尻稜氏(27)が2021年東京大会以来3年ぶりにテレビ解説を務める。
NHKと日本民間放送連盟で構成する「ジャパンコンソーシアム(JC)の解説者としての出演。同じくJCの一員に選出されたフジテレビの倉田大誠アナウンサーとのコンビ。地上波では、予選はNHK総合で午後9時から、決勝はテレビ朝日で午後11時から放送される。
瀬尻氏は幼少期から競技を始め、2013年には17歳で日本人初のW杯優勝。日本のスケボー界のレジェンド的存在だ。
本格的な解説は東京大会が初めてだった。
手すりや階段の難しい場所にガンガン挑むことを「ゴン攻め」、狙い通りに技が決まることを「ビッタビタ」と表現。新競技らしい、新鮮な言い回しによる解説で、視聴者に大きなインパクトを残し、「ゴン攻め」はすぐにトレンド用語入り。「わかりやすい」「競技への愛情を感じた」と好意的に受け止める視聴者が続出し、同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で「ゴン攻め/ビッタビタ」が「ベストテン」入りを果たした。
こうした独特な解説を視聴者によりわかりやすく伝えたのが倉田アナ。多くの視聴者が「倉田アナの受け止めが晴らしかった」と絶賛。さらに、東京大会で、当時13歳だった西矢椛が金メダルに輝くと「真夏の大冒険」と実況、これが歴史に残る名文句として語り継がれることになった。
瀬尻氏にはその後、さまざまなテレビ局が競技の解説を依頼したが実現していなかった。2大会連続のJC解説は「競技をしっかり解説できるのは瀬尻さんしかいない」などの強い推薦が関係者からあり、登場が決まった。
名コンビでの中継に注目が集まる。