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照ノ富士 10度目Vに満面の笑み「毎日目指してた相撲が今場所ちょっとでも完成できた」 付け人も涙

スポニチアネックス 2024年7月28日 18時10分

 ◇大相撲名古屋場所千秋楽(2024年7月28日 ドルフィンズアリーナ)

 大相撲名古屋場所は28日、名古屋市のドルフィンズアリーナで千秋楽の取り組みが行われた。本割で横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)が3場所ぶり10度目の優勝を決めた。結びで大関・琴桜(26=佐渡ケ嶽部屋)に敗れ、12勝3敗で並んだ平幕の隆の勝(29=常盤山部屋)との優勝決定戦となったが、最後は一人横綱の意地を発揮。来年閉館となるドルフィンズアリーナ最後の場所で初の「名古屋」優勝を飾った(2020年7月場所は新型コロナ感染拡大の影響で東京・両国国技館開催)。

 決定戦に勝利し、付け人が涙する場面もあったが自身は冷静な表情で花道へ引き下がった。割れんばかりの拍手を受けながら臨んだ優勝力士インタビューでは「ありがとうございます」と深くお辞儀。

 前日に敗れた隆の勝との優勝決定戦に向けて「やることは変わらないので自分のいまできることをやるだけなので。それが結果につながってよかったです」と振り返る。

 激闘を終え、汗をぬぐいながら「名古屋で応援してくださってた方たちの前で1回でもいいからいい姿を見せたいと思って頑張りました」と一言一言かみしめるように語った。

 そして「入門してから14年間、毎日目指してた相撲が今場所ちょっとでも完成できたという実感があります」と手応えを感じ、笑顔を見せた。

 1差に迫られて迎えた千秋楽。隆の勝が関脇・大の里を押し出して12勝目を挙げたため、照ノ富士が敗れると優勝決定戦に持ち込まれる状況だった。重圧がかかる結びでは過去6勝0敗の琴桜を相手に攻め急ぎ、上手出し投げで痛恨の黒星。14日目に続く連敗を喫したが、わずかな時間で気持ちを立て直して優勝決定戦では横綱の強さを発揮した。

 

 照ノ富士は初場所で9度目の優勝を果たすも、その後は2場所連続で途中休場。古傷の両膝や腰に加えて5月上旬には左脇腹も痛め、夏場所は初日黒星で2日目から休場を余儀なくされた。

 場所前の稽古で相撲を取れたのは数日だけだったが、本場所では1人横綱の意地を見せて初日から無傷の10連勝。11日目に新関脇・大の里に黒星を喫するも引きずらず、関脇・阿炎、大関・貴景勝に連勝して優勝に王手をかけた。14日目は2差をつけていた隆の勝を相手にまさかの黒星。左でおっつけられて横向きになり、右喉輪で起こされると一気に寄り切られた。この日は過去6勝0敗の琴桜を相手に上手出し投げで痛恨の黒星。2連敗を喫したが、気持ちを立て直して優勝決定戦では隆の勝に“リベンジ”を果たした。

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