◇第106回全国高校野球選手権 栃木大会決勝 石橋9―8国学院栃木(2024年7月28日 エイジェックスタジアム)
偏差値66。栃木県内での有数の進学校である石橋が、創立100周年で初の夏の甲子園切符をつかんだ。
平日は50分の授業が7限目まで。グラウンドも他の部活と共有で、練習時間は約2時間。午後7時には終了する。
そんな文武両道のすえに手にした栄冠。「子どもたちにこんな力があるとは思わなかった。凄いと思うしかありません」と感激の涙を流した福田博之監督だったが、ふと思い出したように「ちなみに明日は模擬試験なんで」と生物の教諭の顔に戻って言った。
石橋の全生徒が受ける模試で、野球部は大会があったために延期になっていた。「練習は休みなので、体は休める。3年生は頭だけ使うように」と福田監督。
進学校の定めだが、歓喜の翌日にいきなり試験。4番の入江祥太(4年は)は「萎えますねえ…」と苦笑いしていた。