◇大相撲名古屋場所千秋楽(2024年7月28日 愛知・ドルフィンズアリーナ)
2場所連続の負け越しで大関陥落が決定している貴景勝(27=常盤山部屋)は5勝10敗で今場所を取り終えた。
西前頭5枚目の湘南乃海(26=高田川部屋)と対戦。立ち合い思い切ってぶちかましてていったが、相手に右へ変わられると足がついていかず腹ばいに落ちた。一瞬で勝敗が決し、不完全燃焼かと問われると「別にそんなことはない」と否定。自身9度目のカド番で臨んだ15日間を戦い終えた。
慢性的な首の痛みなどで満身創痍(そうい)の土俵。「結果が全てです」と大関陥落の現実と向き合った。1度目の陥落を経験した2019年秋場所以来5年ぶりに関脇で迎える秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)は、10勝以上すれば1場所での大関復帰がかなう。負け越しが決まった今場所13日目の翌朝、師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)は来場所について「出る方向で行くと思う。10番勝ったら戻れると本人も考えている」と話していた。
この日の取組後、来場所への意気込みを問われた貴景勝はしばらく考えた後、無言のまま取材を打ち切った。