◇第106回全国高校野球選手権栃木大会決勝 石橋9ー8国学院栃木(2024年7月28日 エイジェックスタジアム)
一塁側スタンドでは、心許せる友が石橋・入江の熱投に声援を送っていた。慶応野球部で昨夏は甲子園優勝メンバーとなり、今夏は5回戦で敗れた加藤右悟と小宅雅己。右腕は「2人にいいプレーを見せたいと頑張った」。試合後に3人で顔を合わせ、甲子園出場を祝福された。
3人は中学時代に「県央宇都宮ボーイズ」のチームメート。中3時には全国制覇も果たした強豪だ。高校は別になったが、絆は深い。3人だけのLINEグループもあり、今回も石橋のベスト8進出が決まると2人から「決勝に進出したら見に行くぞ!」と連絡があった。入江が奮起しないわけがなかった。
加藤は「(石橋は)初めて見たけど応援したくなるチームだった」と言い、小宅も「甲子園ではみんな笑顔で楽しんでやってくれれば」とエールを送った。
入江の次なる夢は慶大に進学し、再び一緒にプレーすること。そしてその先は…。「僕は30歳までに起業して社長になりたいですね」。そう、若者の可能性は無限大だ。