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阿部一二三 晴れやか表彰式「本当に練習の成果が出せた五輪」初の有観客「こんな大歓声の中で…」

スポニチアネックス 2024年7月29日 2時41分

 ◇パリ五輪第3日 柔道(2024年7月28日 シャンドマルス・アリーナ)

 詩、やったぞ!――。男子66キロ級の阿部一二三(26、パーク24)が28日、決勝でウィリアン・リマ(24=ブラジル)を2分36秒、合わせ技一本で破り連覇を達成した。この勝利で日本柔道通算50個目となる金メダルとなった。日本柔道の五輪連覇は男女合わせて大野将平以来史上8人目。

 歓喜のメダルセレモニー。初の海外五輪、そして有観客。まばゆいフラッシュの光を浴び、大歓声の中で表彰台の一番高い所に3年ぶりに戻って来た。金メダルを誇らしげに掲げ、かみながら「こんな大歓声の中で金メダルを獲ることができて本当に良かった」と笑った。

 金メダルまでの一日を振り返った一二三は「本当に練習の成果が出せたオリンピックなのかなって。オリンピックという舞台で、自分がやってきたことを出せた。たぶん、これからの柔道人生の強みになってくると思うし、もっと自信になった。もっともっと柔道が強くなれるように頑張りたいと思います」と力強く語った。

 最後にファンに向けて「僕の座右の銘は“努力は天才を超える”なんですが、無駄な努力はないと思っています。何かをやり続けることの大切さを伝えたい」とメッセージを送った。

 悲願の連覇を達成した一二三は、笑顔を見せ、涙も見せた。試合後のインタビューではここまでの道のりを振り返り「最高の思いです。この3年、東京が終わってから、凄い苦しい思い、しんどい思いばかりで、そんな楽な道ではなかったので、そんなことを考えながら」と笑った。

 続けて「あとは今日、妹が負けてしまって、僕自身も凄い苦しい一日になったんですけど、妹の分までやっぱり兄が頑張らないとという気持ちで一日頑張りました。難しさというか、やっぱり苦しかったんですけど、そこは兄としてやるしかないという思いで、気持ちはしっかり抑えてました」と妹の詩のために戦ったことを打ち明けた。

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