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予選落ちのスケボー世界1位・小野寺吟雲 熱中症で記憶あやふやも「やっぱり楽しく滑れたかな」

スポニチアネックス 2024年7月29日 23時47分

 ◇パリ五輪第4日 スケートボード(2024年7月29日 コンコルド広場)

 雨のため27日の予定から29日に延期となった男子ストリートが行われ、小野寺吟雲(14)は予選落ちを喫した。

 14歳165日で金メダルを獲得すれば、32年ロサンゼルス五輪の競泳男子1500メートルを制した北村久寿雄の14歳309日を超え、男子個人種目では世界最年少記録を更新だったが、大快挙には届かなかった。

 練習で熱中症のような症状に陥り、記憶はあやふや。初の夢舞台も「あんまり覚えていない。お父さんから(の言葉)も覚えてないです」と言うが、「やっぱり楽しく滑れたと思います。自分らしく攻めて」と話した。

 12歳だった22年11月の日本選手権を制し、小野寺の名は日本中に知れ渡った。翌23年2月の世界選手権では3位で史上最年少メダリストになり、13歳で迎えた同年5月のXゲーム千葉大会を制覇。いずれもギネス世界記録に認定されたように、その歩みで常に記録を塗り替えてきた。

 ただ本人が常々口にするのは、「全決めしたい」「楽しく滑りたい」など、あくまで自分と向き合う言葉。己との闘いだけではなく、競技会に出るようになってからも、スケートボードそのものを楽しむ姿勢は不変だ。夢は「宇宙でスケボー」という壮大な夢を追い掛けているからこそ、いつ何時も自己満足せず、五輪予選シリーズ1位という快挙を成し遂げ、世界ランク1位で臨んだ五輪だった。

 翌日に競技を控えながら(実際には雨で延期)開会式にも参加。「開会式は雨が降っててびしょびしょだったけど、楽しかったです。観客がワーって言って、そのなかで自分が手を振ってたから結構、おもしろかった」。まだ14歳。夢舞台に戻ってくるチャンスは、いくらでも残っている。

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