Infoseek 楽天

個人メドレー銀メダルの松下知之 林亨氏が見た「ペース配分のうまさ」

スポニチアネックス 2024年7月30日 7時11分

 28日の男子400メートル個人メドレー決勝で、初出場の松下知之(18=東洋大)が4分8秒62で銀メダルに輝き、今大会の日本競泳陣で初めて表彰台に立った。大舞台で自己ベストを1秒42更新。最後の自由形で5番手から3人を抜く狙い通りのレースだった。瀬戸大也(30=CHARIS)は4分11秒78で7位。女子100メートルバタフライ決勝で平井瑞希(17=アリーナつきみ野SC)は57秒19で7位だった。

 銀メダルを獲得した松下について、林亨氏が解説した。

 ◆ ◆ ◆

 松下の銀メダル獲得の一番の要因は、持ち味である最後の自由形の強さを存分に発揮したことだろう。ラスト100メートルのラップタイム57秒06は全体1位。世界トップクラスの追い上げで平泳ぎまでの5番手から3つ順位を上げた。

 300メートルまで体力を温存しながら、最後に自信のある自由形で力を爆発させるペース配分がうまい。これまではバタフライや平泳ぎでやや遅れる印象だったが、いずれの泳ぎも改善され、3月の代表選考会からタイムを上げていた。高校生から大学生になって体も一回り大きくなり、充実した筋力トレーニングを積んできたことがうかがえた。パワーがついたことも、1秒42の自己ベスト更新につながったと思う。

 12年ロンドン五輪で初出場の萩野公介がこの種目で銅メダルを獲得した時の雰囲気と重なる。萩野はその後、日本のエースとなり、多種目で活躍した。萩野と同じ種目で、出身地も大学も同じ。松下も今後、400メートルや200メートルの自由形など多種目で戦える可能性を感じる。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

この記事の関連ニュース