◇第95回都市対抗野球大会最終日 決勝 三菱重工East(横浜市)3―1JR東日本東北(仙台市)(2024年7月30日 東京D)
決勝が行われ、三菱重工East(横浜市)が3-1でJR東日本東北(仙台市)を破り、初優勝を飾った。
両チームとも初の決勝進出。初優勝を懸けての頂上決戦となった。
初回、この日30歳の誕生日を迎えた先頭打者の主将・矢野の一発が初優勝へのノロシだった。緊張する大舞台の初回。1―2からの4球目を振り抜くと右翼席に届く先頭打者弾。3回にも右翼ポール際に2打席連続のソロアーチ。これで勢いに乗ると、1点差となった5回には中前に3打点目となる適時打。7回にもチャンスメークの左前打と4の4、3打点の大活躍で三塁側・三菱重工East応援団を歓喜させた。
1回戦の伏木海陸運送から準決勝の東京ガス戦までの4試合、10打数ノーヒット。チームの勢いに一人乗り遅れていた男が決勝の大舞台で大活躍。これに応えて先発の大野、畠中を挟んで長島が7回まで、8回からは本間を投入してJR東日本東北を抑え込んだ。
神奈川といえばENEOSが大会最多の12回、東芝が7回優勝と最強地区。三菱重工としては待ちに待った黒獅子旗獲得だった。
チームの運営母体が変わり14年、三菱日立パワーシステムズ横浜となり17年には三菱重工長崎を統合して三菱日立パワーシステムズに変更。そして21年に広島、高砂・神戸、名古屋を再編統合し三菱重工East、Westの2チームになった。広島や他の三菱チームからEastに合流した選手も含め、チームが一体となって栄冠をつかんだ。佐伯功監督の体が宙に舞う。年明けに「今年は都市対抗に優勝すると決めた。そのくらいの覚悟でないと選手に伝わらないから」と宣言した通りの快勝劇。東京ドームに勝利の雄叫びが何度も響いた。