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新十両・大青山「恩返しの第一歩」同郷・中国・内モンゴル自治区出身の師匠とは生まれた時から深い縁

スポニチアネックス 2024年7月31日 17時38分

 日本相撲協会は31日、愛知・ドルフィンズアリーナで秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、木竜皇(21=立浪部屋)と大青山(24=荒汐部屋)の新十両昇進が決まったと発表した。大青山はこの日、名古屋市中川区の荒汐部屋宿舎で会見を行った。

 名古屋場所は東幕下2枚目で7戦全勝優勝。文句なしの関取昇進を決め「正式に言われてホッとしました。うれしいです」と安どの表情を見せた。現在24歳で、初土俵からは2年半。「同い年の人と比べたら遅いのかな。自分も上がりたいという気持ちがありました」。中卒の小結・平戸海、高卒の十両・北の若、大卒の関脇・大の里らは2000年度生まれの同学年。先に上位で活躍する姿に刺激を受け、早く追いつくことを見据えた。

 師匠の荒汐親方(元幕内・蒼国来)と同郷の中国・内モンゴル自治区出身。荒汐親方は来日前に地元でレスリングをしており、その時の先輩が大青山の父だった。その縁から、大青山のことは「生まれた時から知っている」という。大青山は中学2年時に中国代表として白鵬杯に出場し、それがきっかけで本格的に相撲を始めることに。15歳で来日し、荒汐親方の紹介で静岡・飛龍高に相撲留学した。高校卒業後、必然の運命に導かれて荒汐部屋に入門。約3年間の研修生活を経て22年初場所でようやく初土俵を踏んだ。

 研修生活3年、初土俵から2年半。「研修中は試合も本場所もないので長く感じたけど、入門してからは早かった」と振り返る。家族ぐるみで付き合いのある師匠に対して「やっと十両に上がれて恩返しの第一歩。これからもっと頑張っていきたい」とさらなる活躍を誓った。

 目指す力士は、部屋の幕内・若元春と若隆景。「若元春関の組んでからの力強さとか、若隆景関の下から下からの攻めを学んでいきたい。いずれ同じ立場になりたい」と出世を夢見た。師匠は「すぐに私の番付(最高位は前頭2枚目)を超えてほしい。十両は通過点と思って戦ってほしい」と期待を込めた。

 ◇大青山 大介(だいせいざん・だいすけ)本名=アスハダ。2000年(平12)5月22日生まれ、中国内モンゴル自治区出身の24歳。15年2月、中国代表として白鵬杯に出場。16年春に来日し、静岡・飛龍高へ相撲留学。3年時に全国高校総体団体戦3位、全国高校選抜宇佐大会個人戦8強。卒業後の19年4月から約3年間、荒汐部屋で研修生として生活。22年初場所で初土俵。同年秋場所で三段目上位まで番付を上げるも、右手首のケガで2場所連続全休。23年初場所で序二段から復帰し、今年名古屋場所まで10場所連続で勝ち越し中。身長1メートル92、体重157キロ。

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