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ウルフ・アロンが準々決勝進出!4分ちょうどに伝家の宝刀・内股で豪快一本 会場にアロン・コール

スポニチアネックス 2024年8月1日 18時57分

 ◇パリ五輪第7日 柔道(2024年8月1日 シャンドマルス・アリーナ)

 男子100キロ級のウルフ・アロン(28、パーク24)が1日、2回戦で東京五輪銅メダリストののジョルジ・フォンセカ(31、ポルトガル)を4分、内股一本で下し、準決勝進出を決めた。

 2月のグランドスラム(GS)パリ大会に続き本番前最後の実戦となったGSカザフスタン大会でも優勝し「東京五輪後では一番(内容が)良かった」と万全の状態で迎えた2度目の五輪。

 1回戦同様、冷静な試合運びを見せたウルフ。優勢に進める中、延長突入直前に伝家の宝刀がさく裂した。4分ちょうど、内股で豪快に一本。完璧な内股に、会場からは「アロン」コールが響いた。

 最高の1回戦だった。気合を内に秘めた表情でパリの畳に上がったウルフは、開始10秒すぎにいきなり大内刈りで技ありを奪う。会場が湧く中、1分後に再び大内刈りで技ありを奪い、1分16秒、合わせ技一本で“アロン”対決を制した。

 ひょうきんなキャラクターである一方、頭脳明晰(めいせき)で柔道iQは現代表勢でも屈指。3月のグランドスラム・アンタルヤ大会ではリネール(フランス)に敗れた斉藤立と反省会を開き、組み手など戦術面の的確なアドバイスを送った。4月には斉藤を自宅に泊めて約1週間の個別合宿を敢行。夜は柔道談義に花を咲かせたが、食事代は全部持ったため「財布が痛かった」とニヤリ。個人戦は残り2日。斉藤に最高のバトンを渡す。

 今大会のニッポン柔道の金メダルは、ここまで角田夏実(SBC湘南美容クリニック)、阿部一二三(パーク24)、永瀬貴規(旭化成)の3選手。

 ◇ウルフ・アロン 1996年(平8)2月25日生まれ、東京都出身の28歳。千葉・東海大浦安高、東海大を経て18年4月から了徳寺大。昨年4月からパーク24に所属。父が米国出身、母が日本人のハーフで、ミドルネームはフィリップ。6歳の時に講道館の春日クラブで開始。高校時代は2年の時に1学年上のベイカー茉秋とともに団体戦で3冠を達成。初出場だった17年世界選手権を制覇。19年には体重無差別で争う全日本選手権を制覇。21年東京五輪で金メダルを獲得し、史上8人目の3冠を達成。

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